品川徹演じるマスター・幸吉が話題「男の悲しみのようなものも滲み出せたら」

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池脇千鶴が主演を務めるオトナの土ドラ『その女、ジルバ』(東海テレビ・フジテレビ系、毎週土曜23:40~)の第9話が、3月6日に放送される。本作においてじわじわと人気が出ているのが、BAR「OLD JACK&ROSE」のマスター・蛇ノ目幸吉役の品川徹。インターネット上でも「存在感がある」「味があってかっこいい」と話題になっている品川からコメントが到着した。

「第23回手塚治虫文化賞マンガ大賞」を受賞した有間しのぶによる話題作が原作。人生を諦めかけていた40歳笛吹新が、超高齢熟女BAR「OLD JACK&ROSE」の扉を開き、どんな時代も明るくポジティブに生きてきた熟女ホステスたちの影響をうけ、前向きに歩み始める物語。

――大変好評の『その女、ジルバ』ですが、このドラマの面白さはどんなところにあると思いますか?

まず、飾り気のない作業着を着て、倉庫で働く冴えない女性役の池脇千鶴さんをテレビで見られると思っていた人は少なかったのではないでしょうか? でも、そういう役を厭わなかった(池脇)千鶴さんは、潔くて素敵だと思いました。また、新がBAR「OLD JACK&ROSE」で仕事をしながら、自分らしく生きていこうとする姿は、視聴者の共感を得ていると思います。もちろん、新だけではなく、『その女、ジルバ』では、各々の登場人物の生き様を余すところなく描いています。そして、それをどこかで誰かが語っている。例えば、くじらママ(久慈きら子、草笛光子)や、ジルバ(池脇千鶴・二役)の人生が他の登場人物の口から語られています。考えるとBAR「OLD JACK&ROSE」にいる人たちはみんなユニークな人たちばかり、とても珍しい空間ですよね(笑)。

幸吉(品川徹)、新(池脇千鶴)
幸吉(品川徹)、新(池脇千鶴)

――池脇さんが演じる新はもちろんのこと、キャストの皆さんそれぞれに存在感があります。

どこかバラエティの感覚がありますよね、このドラマは。漫画みたいだと思うこともある。それが見ている方にとっても肩が凝らなくて良かったのではと思います。例えばホステスの一人エリー(中田喜子)が新の家に行って、昔一波乱あった結婚詐欺師の男のことを泣きながら話したシーンがありましたが(第3話)、ああいうところはとてもリアルですね。でもその後、ぎっくり腰になってしまうのが漫画みたいで良かった。その一連の芝居をさらりとやられた中田さんは素晴らしいなと思いましたよ。

――「シブい」「ダンディ」とSNSでも評判のマスター・幸吉さんを、どう演じようと考えられていましたか?

できるだけ若さを感じさせる老人を意識して演じています。同時に、男の悲しみのようなものも滲み出せたら良いと思っていますが、これがとても難しいです。多くを語らずして、すっと立っていることが、幸吉の格好良さかもしれないですね。

くじらママ(草笛光子)、新(池脇千鶴)、幸吉(品川徹)
くじらママ(草笛光子)、新(池脇千鶴)、幸吉(品川徹)

なお前回の第8話では、妊娠と結婚に戸惑う浜口スミレ(江口のりこ)にくじらママ(草笛)がおくった言葉が話題に。ネット上では「演技を超えた説得力と圧倒的な存在感! 草笛光子さん、改めて凄い女優だ」「深夜に号泣しすぎてしまった」「包容力があって本当に素敵」との声があった。

<第9話あらすじ>
スミレ(江口)の結婚パーティの夜、突然くじらママ(草笛)が倒れ、「OLDJACK&ROSE」は騒然。検査の結果ただの飲みすぎだとわかり、胸をなでおろす新(池脇)だったが、きら子は腰を強く打っていたため、念のため店の一室で新が看病することに。すると連鎖するように、エリー(中田)やナマコ(久本雅美)ら店のメンバーが相次いで調子を崩してしまう。そんなピンチの中、颯爽と現れたのはあの人物だった……。

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