上野樹里“朝顔”、望月歩“牛島”への言葉がSNSを使うすべての人に響く「教科書に載せてもいい」の声『監察医 朝顔』

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上野樹里が主演を務める月9ドラマ『監察医 朝顔』(フジテレビ系、毎週月曜21:00~)の第9話が、12月28日に放送。インターネット上では、上野演じる万木朝顔の言葉に視聴者が感動する声があった(以下、ネタバレが含まれます)。

本作は2019年夏クールに放送された同名作の続編で、上野演じる主人公で法医学者の朝顔が、さまざまな遺体の“生きた証”を探す異色のヒューマンドラマ。上野演じる心優しい新米法医学者・朝顔と、時任三郎演じる朝顔の父でベテラン刑事の平らが様々な遺体の謎を解き明かしていく。

興雲大学法医学教室では、21歳の大学生・小湊真由(愛甲ひかり)の解剖を担当。死因は、全身を11か所刺されたことによる出血性ショック(失血死)だった。彼女は、読者モデル“こみちゃん”としても活躍していたため、すぐにSNSで話題に。モデル仲間で仲が悪いと噂されていた吉永明日花(水野瑛)と、元カレとの噂がある橘凜太朗(宮内伊織)が犯人ではないかと予想合戦が繰り広げられていた。

後日、明日花が刺殺体で発見される。解剖の撮影を担当したアルバイトの医学科3年・牛島翔真(望月歩)は「こんな残酷な目にあうなんて……犯人が憎いです」とこぼす。今度は、重要参考人だった凜太朗が自殺。彼の自宅のパソコンには、凜太朗が犯人だと噂されている書き込みを見ていた痕跡があった。

一人で解剖室に入った牛島。彼は勝手にパソコンを開き、凜太朗の遺体写真をスマホで撮影する。友人たちに写真を見せると、マスコミは犯人が死んでしまうと攻撃しなくなる。二人を殺しているのにそれはおかしいという。牛島が遺体の写真を友人に送ると、彼らは、その写真をネット上にアップ。一気に拡散され、ワイドショーでも取り上げられた。

この件をテレビで知った法医学教室チームは、すぐに牛島が撮影したと突き止める。彼はすぐに事実を認めるも「そんなに悪いことしました?」と反省する様子を見せない。殺された二人は、ネット上で顔を晒され続け、悪い噂までたてられているのに、犯人は顔も名前も伏せられている。「僕はみんなが知りたかったことを広げただけです」と訴えた。

朝顔は「みんなが知りたかったことって何?」と質問。犯人がどんな顔かを知って誰が救われるのか、と語りかける。しかも彼女は、凜太朗が犯人ではないという証拠を並べる。事件に何の関係もないが、あるとすれば、ネット上の誹謗中傷に命を奪われたということだ、と。

朝顔は「一時的な気持ちでSNSに橘さんの写真をアップしたことが、どれほどよくないことかわかる? 死ぬことを踏みとどまって頑張っている人の姿、ご遺族の姿、想像できた? 思いやれた? 私たちは死と向き合うからこそ、生きることの尊さを深く知っていかなければいけないと思う。あなたがそのことをもう少しわかっていたら、こんなマネ絶対できなかったはず。法医を目指す気はあるんだよね? 私たちは決して誤った情報や憶測に流されてはいけないんだよ。悲しいなら、死因を突き止めて、命を奪われてしまった人たちのために出来る限りのことをやるの。悔しいなら、確固たる証拠をつかむの」と牛島を諭す。さらに「橘さんの遺体は傷跡が一つもない状態だったよね。でも、目に見えるナイフだけが凶器じゃない。橘さんの傷の深さ、きっと私たちには分からないよね。橘さんも彼女たちと同じ。いくつもの傷を負った被害者だったんだよ」と涙ながらに語りかけた。

「どうすれば……」と後悔に押しつぶされる牛島に、朝顔は、すべてを壊してしまったとしつつも「自分がしてしまった罪の深さよく覚えておいて」と涙を流した。

ネット上では、朝顔の熱がこもった長尺台詞に「年齢関係なく誰もが、一歩判断を誤れば起こしうることだし、SNSを利用する全ての人が、気をつけるべきことだよ」「朝顔先生の言葉は教科書に載せてもいいほど、心に刺さる」「一瞬にして取り繕うことができない過ちを犯してしまうSNSの怖さもよく描かれていたし、牛島くんに更正の機会を与える内容も良かった」といった声があった。

次回は2021年1月11日に放送。「新春SP」と題して、朝顔と桑原真也(風間俊介)の出会いが描かれる。

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