谷原章介と玉山鉄二が復讐をめぐって葛藤…WOWOWドラマ『犯罪症候群 Season2』放送決定

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東海テレビは新型コロナウイルス感染予防への配慮のため、連続ドラマの撮影を休止しており、それに伴い『オトナの土ドラ』シリーズ第26弾となる『13(サーティーン)』(東海テレビ/フジテレビ系、毎週土曜23:40~)の放送を延期。6月6日(土)23時40分からは、谷原章介玉山鉄二渡部篤郎らが出演する『WOWOW×東海テレビ 共同製作連続ドラマ 犯罪症候群 Season2』(全4話)が同枠で放送されることが明らかになった。

『WOWOW×東海テレビ 共同製作連続ドラマ 犯罪症候群 Season2』は、東海テレビの『オトナの土ドラ』とWOWOWの『連続ドラマ W』という、ともに独自の世界観のある人間ドラマを目指すドラマ枠が、大人が楽しめるエンターテイメントドラマを目指して初めて共同製作した作品。原作は累計50万部を越える貫井徳郎の人気3部作「失踪症候群」「誘拐症候群」「殺人症候群」で、初のドラマ化。シーズン1は「失踪症候群」「誘拐症候群」を原作に玉山主演で、シーズン2は「殺人症候群」を原作に谷原主演で描かれ『オトナの土ドラ』で、共に2017年に放送された。

ドラマ全体を通してのテーマは、「復讐の是非」。天涯孤独の身で唯一愛した恋人を殺された男・鏑木護(谷原)と、早くに両親を亡くし、親代わりにかわいがってきた妹を殺された男・武藤隆(玉山)。また、特殊任務の指揮役であり事件解決のためなら手段を選ばない非情の男・環敬吾(渡部)。この3人の男の物語を軸に、闇の深い誘拐事件や殺人事件を取り上げ、男たちの対照的な生き様を通して「復讐の是非」の表裏を重厚に描く。深い友情で結ばれている鏑木と武藤は、復讐を巡って互いの決意の違いに葛藤し、怒り、苦しみ、そして悲劇的な結末を迎えることになる。

今回の放送を受けて、シーズン2で主演を務めた谷原から届いたコメントを紹介する。

<谷原章介 コメント>
今回、『オトナの土ドラ』枠で鏑木刑事が3年ぶりに地上波に登場します。撮影当時は、正義に燃える刑事としての顔と、復讐に手を染める一人の人間の思いのはざまで混乱しました。どちらの気持ちもわかるのですが、それぞれを突き詰めていくと破綻していく。頭と体がバラバラになるような日々だったなという印象です。 シーズン2の見どころは、事の大小はありますが、どんな人にも選択を迫られる場面があります。ご覧になった皆さんが武藤の、鏑木の身の上に起こった事が許せるのか、受け止められるのか、自分ならどうするのか。もし、ご自身に起こったこととして見ていただけば、より深くこの世界に入れると思います。

僕が演じた鏑木は、刑事でありながら“裏の顔”を持っていて、この作品は誰もが持つ「心の闇」を丁寧に描いた、人間の生き方を考えさせられるものです。今の世界は、日々内向きになっていき、自国のこと、自分のことしか考えない雰囲気に満ちていると思います。やられたことをやり返すのか、どんなに辛くとも、それを受け止め、負の連鎖を終わらせるのか。全ては自身の選択だと思います。不当な扱いには声を上げるべきだと思います。不毛なやりとりに付き合えば自分が疲弊していくだけ。復讐の先に幸せはないと思います。

皆さんにとって大事なことは何ですか? 許せないことは何ですか? あなたにとってかけがえのないものは、失って初めてわかるのかもしれません。鏑木の絶望をみて、そんなことを考えていたただければなと思います。

折しもコロナ禍でエンターテインメントのあり方が見直されていて、僕ら役者は、お腹を満たしたり、道具を生み出したりすることはできませんが、皆さんの心に刺激を、潤いを、癒しを与えることができます。人はパンのみで生きることはできません。皆さんに喜んでいただけるよう、頑張っていきたいです。

僕のおすすめの“STAYHOME”の過ごし方は、溜まりに溜まっているものを片付けること! こんなに家族と一緒にいれる日々は二度とこないと思います。もう出口は見えてきました。濃密な家族との時間を味わい尽くしましょう!

<あらすじ>
婚約者の小百合を未成年者に殺された刑事・鏑木(谷原)。小百合は、鏑木の元後輩刑事だった武藤(玉山)の妹でもあった。事件後も、刑事として正義に生きる道を変わらず進もうとする鏑木だが、あまりにも身近な存在を亡くした武藤は自己の復讐心に耐え切れず、もはやただ正義でいることはできないと刑事をやめ、事件解決のためなら手段を選ばない非情の男・環(渡部)の元で特殊任務にあたるようになる。鏑木は、復讐心と葛藤しながらも犯罪に立ち向かう姿こそが正義だと、武藤を時にいさめるのだが、その鏑木もまた、内に秘める復讐心に取りつかれた刑事として武藤以上に正義と苦悩していた。

シーズン2の物語は、鏑木が警視庁から所轄に左遷されたところからスタート。ある日、ビルの下で転落したと思われる少年の遺体が見つかり、鏑木も現場検証に立ち会う。やがてこの件は事故死として処理されるのだが、警視庁の環は不審に思っていた。環は武藤を呼び出しある資料を渡す。それはこの1年で起きた「4人の死亡事故記録」だった。 実は死亡した4人にはある共通点“過去の殺人歴”があったのだ。そして、今回の転落死した少年にも同じく殺人歴が。この1年間に殺人歴のある未成年者が5人も“事故死”していた。

一連の出来事には何か裏があると感じた環は、武藤に捜査協力を要請。武藤は秘密裏に捜査をし、少年犯罪被害者遺族の団体「少年犯罪を考える会」にたどりつく。団体の代表を名乗る男は大切な人を未成年者に殺されており、その加害者は共に亡くなっていた。さらなる疑念を抱く環と武藤。

所轄で捜査にあたる鏑木もまた、連続殺人事件のある答えにたどり着こうとしていた。病に苦しむ息子を愛する、ある母親の悲壮な覚悟の物語に。復讐を正義の原動力にしてはいけない、しかし、それでは救われない人がいるのではないか。事件を知るほどに、復讐心に取りつかれた鏑木の苦悩が明らかになる。“復讐の是非”と“正義の意味”に揺れる鏑木にどんな結末が待っているのか――。復讐しない地獄と復讐する地獄とは?

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