サカナクション山口一郎もうらやむ吉澤嘉代子の独自の視点とは?

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様々なジャンルで活躍するアーティストと音楽の関係に迫る番組『人と音楽』(フジテレビ系)が、9月3日(火)の25時55分から放送される。今回は、シンガーソングライターの吉澤嘉代子が登場。

この番組は、アーティストたちの普段聞いている音楽をフィーチャーし、その音楽からアーティストたちがどんな影響を受け、どんな音楽観を形作っていったのかに迫るドキュメンタリー。吉澤は、過去の放送でサカナクション山口一郎に「彼女の歌には自分が絶対に辿り着けない“視点”がある。うらやましい」と言わしめた女性アーティストだ。山口も注目する彼女の歌詞には、独特の言い回しや表現が多く散りばめられている。番組ではそんな彼女の歌詞への思いにスポットを当て、密着していく。

彼女ならではの「視点」はどこから生まれたのか? そのルーツに迫るべく、番組は彼女の生まれ育った埼玉県川口市を訪れ、思い出の地を巡る。川口駅前にある中央図書館には、子供の頃に読んでいた短歌、詩集、小説が。どの本を探している時の表情も、まるでおもちゃのショーウィンドウをのぞき込んでいる子供のようだった。

そして吉澤は、お目当ての本を探し出すと突然、内容を事細かく熱く語り出し、普段物静かな彼女とのギャップに、スタッフも驚きを隠せなかった。

「小さい頃はこの建物を見ながらよく“妄想”していました」と語るのは、昨年、国の重要文化財にも指定された「旧田中家住宅」。ここは彼女の楽曲制作の原点ともなった場所。彼女の制作方法は独特で、楽曲の登場人物に名前やキャラ設定などを細かく決めていき、そこから生まれる物語を曲に落とし込んでいく。いわゆる、“妄想”だ。この頃から吉澤の制作方法は確立されていたと思われる。

彼女の思い出の地を巡る密着の最後に訪れたのは、日も落ち、空も薄暗くなってきた19時前の川口駅東口デッキ。学生の頃、毎週金曜のこの時間、この場所で行っていた路上ライブを振り返る。「川口駅前で路上ライブをするのは約10年ぶり……」と語る彼女は緊張した面持ちだが、ギターを持ち、マイクスタンドの前に立つと先程までとは違い、凜(りん)とした表情でゆっくりと歌い出す。久々の路上ライブを終えた後、「吉澤嘉代子にとって音楽とは?」という問いに対して彼女が出した答えとは……。

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