木曜劇場『ルパンの娘』(フジテレビ系、毎週木曜22:00~)が7月11日からスタートします。同名小説を原作に、代々泥棒一家の娘と代々警察一家の息子による許されない恋愛を描くラブコメディで、盗みの才能を持つものの、普通に生きることを望んで図書館司書として働く主人公・三雲華を深田恭子さん、華の恋人で刑事の桜庭和馬を瀬戸康史さんが演じます。
ドロンジョを演じた映画『ヤッターマン』(2009年)以来、10年ぶりとなる泥棒スーツを纏った姿に注目が集まる深田さん、本格的なラブコメディは初となる瀬戸さんに、ドラマの見どころや撮影秘話を語っていただきました。インタビュー中には、瀬戸さんから深田さんへまさかの“告白”も飛び出しました!
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――撮影に入り、どんなことを感じていますか?
深田:毎日、濃い一日を過ごさせていただいています。ワンカットワンカット、(武内英樹)監督やスタッフみなさんのこだわりと熱意を感じながら、楽しく撮影しています。
瀬戸:僕は、悩んでいます(笑)。華とのシーンに監督が求めるのは、『ロミオとジュリエット』なんですよ。そのロミオ感について、監督は「今の良かった」とか言ってくれるんですけど、僕は必死に、かなりのカロリーを使いながらやっています。楽しいけれど、初めての本格的なラブコメディなので、今までで一番悩んでいますね。
――瀬戸さんは、武内監督とお仕事してみたかったそうですね。実際にご一緒されていかがですか?
瀬戸:ある程度のビジョンは監督の中にあると思うんですけど、現場で頭の中に生まれてくるものがたくさんある方なんだなと感じています。こだわりを感じるので、それに応えられるようにしたいです。
――深田さんは、武内監督とドラマ『神様、もう少しだけ』(フジテレビ系、1998年)で、ご一緒されています。
深田:自分にとってお父さんのような存在なので、 恥ずかしくて実はあんまり話せないんです。(ドラマ以降も)何度かお会いしているんですが、なぜか恥ずかしくて。何を言われても全部「はい」と答えています(笑)。
――自身の役と、相手の役をどう捉えていますか?
深田:本を読ませていただいた時には「映像化できるのか?」と思いましたが、スタッフのみなさんが想像を超えるような現場を作ってくださっていたので、そこに気持ちよく乗せていただいて、華という女性ができている感じです。瀬戸さんは、姿勢から警察っぽくて佇まいが素敵ですし、発声には凛々しさもある。『ロミオとジュリエット』をイメージした“繋いだ手が離れるシーン”の指先はすごく美しくて、どちらも表現できる方なんだなと思いました。これからもいろいろなシーンがあるので、どんな風に演じていくのかすごく楽しみです。
瀬戸:僕の中で、和馬のテーマは“真面目”と“鈍感”。受けじゃない、攻撃的なアクションは初めてに近いのですが、普段の柔らかい和馬と、男らしさや力強さのギャップを出していきたいなと思っています。悩んでいるので現場でもマイナスな気持ちでいっぱいになるけど、深田さんといるとそれがなくなって、ほんわかするんです。だから、和馬が華のことを好きなように、僕も深田さんのことがたぶん好きなんだろうなって思います(照笑)。
深田:え!(笑)。
瀬戸:いや、変な意味じゃないですよ!(笑)。
――役柄に共感できる部分はありますか?
深田:本当は、本当は、本当はなんですけど……私、歌いながら踊ったりしてみたかったんです。
瀬戸:え~! めっちゃ意外ですね(笑)。
深田:円城寺さん(大貫勇輔)との(ミュージカル風の)シーンは、すごく楽しんでいます(笑)。
瀬戸:そうなんですね(笑)。僕は、役柄に共感するというよりは、この作品では挑戦だと思って臨んでいます。だからこそ、乗り越えていく楽しさみたいなものはすごくあります。人に笑ってもらうって難しいですよね。僕の役は笑いを狙ったら絶対にスベるというか、絶対におもしろくなくなるんですよ。なので、とにかく真摯に取り組むことが大事かなと思っています。
――深田さんは、泥棒スーツを着ることにためらいは?
深田:もちろんあります。でも、『ヤッターマン』でご一緒した方(人物デザイナーの柘植伊佐夫さん)がアートディレクションとして入ってくださると聞いて、ちょっと安心しました。
――瀬戸さんは、実際にご覧になっていかがでしたか?
瀬戸:着こなしている感じで、すごく似合っていました。泥棒一家のみなさんが並んでいるところを見たんですけど、圧巻でしたね。「変に見えるのかな?」とも思ったけど、めちゃめちゃカッコよかったです。
――“おもしろさ”があるのかと思いましたが、カッコいいイメージなんですね。
深田:とにかく真面目にやっています。外でロケをする時には見つかっちゃいけないと思ってドキドキしています。
――今は堂々と歩けそうですか?
深田:いやいや。スタジオでティザー映像を撮っている時、すれ違う人に「お疲れ様です」と挨拶したら、三度見くらいされちゃって。私、結構すごい格好しているのかなと(笑)。
瀬戸:僕はほぼスーツなので、うらやましさはありますけどね。悩んでいるとはいえ、ちょっとふざけたいなって思いました(笑)。
――“泥棒ダンス”も披露されるそうで、気になっています。
深田:“泥棒ダンス”っていうと、全員で変なダンスを踊るような感じがするじゃないですか。でも、現場に入ったらものすごくカッコよかったんです。全員で同じダンスをするんじゃなくて、それぞれに振り付けがされていて「あとは雰囲気で」みたいな。ライティングやセットがあまりにすごいですし、音楽もかかっていて、なんだか知らない間にその気になって……。みんなが「いい! いい!」と褒めてくださるので、いろいろやってみました。最後にキメがあるんですけど、それもまたとんでもなくカッコいいんです。
瀬戸:めちゃめちゃカッコよかったです。
深田:笑っちゃうカッコよさがあるので、いかに真面目にやるかが大切だと思っています。
――ドラマのおもしろさ、見どころについて聞かせてください。
深田:やっぱり、振り切っているところです。こんなドラマは今までなかったんじゃないかと思いますし、しかもそれが“木10”。視聴者の方が受け入れてくださったらいいんですが、急な感じはありますよね(笑)。
瀬戸:“視聴者ツッコミ型ドラマ”というところかな。その世界に浸っている、そこに普通に存在している我々に対して、視聴者が「いやいやいや」とツッコみながら見られる作品じゃないかと思います。でも、ツッコミを入れているうちに、やっぱり作品に引き寄せられるんですよ。そこで、泣けたりしたら最高ですね。
――“許されない恋”がテーマのひとつですが、その点についてどんな感想をお持ちですか?
深田:“許されない恋”というより、泥棒自体が許されないんですよね。
瀬戸:あははは(笑)。たしかにそうだ!
深田:警察と泥棒だからダメというより、そもそも泥棒がダメっていう。それがまたおもしろいですよね。
瀬戸:そうですね(笑)。でも、いろんな壁はありますが、2人の恋愛はとてもピュアです。『ロミオとジュリエット』は悲しい結末で終わるけど、今回は幸せな結末が良いですね!
(取材・文・撮影:勝浦阿津希)
<深田さん>
スタイリスト:SHOCO/ヘアメイク:園部タミ子/持ち道具:渡部美希、廣田朋夏(京阪商会)
<瀬戸さん>
衣装:大友洸介(東京衣装)/メイク:染川知美(山田かつら)/持ち道具:渡部美希、廣田朋夏(京阪商会)