押し売り相手にバットを持ったサザエは…

これまで再放送や映像ソフト化されてこなかった、アニメ『サザエさん』の初期作品群が、フジテレビの運営する動画配信サービス「FOD(フジテレビオンデマンド)」で配信中。現在視聴できるのは1969年10月5日に放送された第1回から第53回までの中から、抜粋された50回分。FODでは、これ以降の作品も随時配信していく予定だ。

現在放送中のものとは作風や表現が異なることから、インターネット上で大きな話題となっている初期『サザエさん』。第1回が放送された1969年当時は、まだ長谷川町子による原作漫画が朝日新聞にて連載中で、アニメも原作の持つ雰囲気を色濃く反映させたものになっている。

アニメの第1回は、「75点の天才」「押売りよ こんにちは!!」「お父さんはノイローゼ」の3本立てで、記念すべき1話の「75点の天才」では、サザエやカツオなどを筆頭に、ペットのタマも含めたサザエさん一家が総登場。それぞれがキャラクター性を発揮した、実質的な“お披露目回”といえる。

ただし、現代と比べると演出はかなり過激。開始わずか1分30秒でカツオがボコボコにされたり、磯野家を訪ねてきた親戚筋のハマ子おばさんがカツオに縄で首を締められ、顔を真っ赤にしたりするなど、初期はギャグ漫画色が強く、暴力&過激描写も頻出。波平宛のラブレターを見つけたフネが怒りにまかせてハサミをチョキチョキさせながら波平を追いかけ回したあげく、最後は馬乗りになって波平の1本しかない貴重な髪の毛を刈り取ろうとするシーンなどは、今見るとハラハラしてしまう。また、タマも現在のかわいいイメージからはかけ離れており、凶悪な表情で磯野家に住みつくネズミと『トムとジェリー』ばりの攻防戦を繰り広げる。

また原作に準じるかのようにブラックジョークも散見される。「お父さんはノイローゼ」では、早朝から庭で体操をする波平に、カツオがハタキの柄をボキッと折って、波平に背骨を折ったと勘違いさせるいたずらを敢行。この時点ですでに冗談が過ぎるが、さらに物語はエスカレートしていく。ドタバタに巻き込まれて寝込んだ波平に対し、サザエが家庭用の医学書を片手に診察し、あろうことか「ガンよ、ガンの症状!」と勝手に診断。不安を募らせた波平は病院へ行き、そこでさらに誤診されるという、破天荒なストーリーが展開していく。

初期は、放送禁止用語や過激な描写などが続出するため、現在の『サザエさん』に慣れていると、少々面食らうかもしれないが、それでも見逃せない部分も多い。オーバーなデフォルメ描写やキャラクターの表情の豊かさなどは、50年前の作品ながら今見ても新鮮に映るはずだし、声をあてる名優たちの演技もユーモラスで、つい笑ってしまう。

また、現在の『サザエさん』でも使われている宇野ゆう子の歌うOPテーマの『サザエさん』とEDテーマの『サザエさん一家』にも注目したい。一部、1番と2番の歌詞を入れ替えていたりはするが、大筋でほとんど変更されていないOPやEDはファンならずとも必見。今と変わらないメロディが国民的アニメの持つ普遍的な魅力を伝えている。

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