斎藤工、小兵衛の言葉に心動かされる瞬間がある『剣客商売』北大路欣也&貫地谷しほりのラブラブシーンも健在

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北大路欣也主演の年末時代劇スペシャル『剣客商売 手裏剣お秀』(フジテレビ系、21:00~)が12月21日(金)に放送される。

江戸時代屈指の剣の達人であり、剣を世渡りの手段(商売)としながら、軽妙洒脱に生きる秋山小兵衛(あきやま・こへえ)の人生と事件を描いた、池波正太郎の代表作「剣客商売」。本作は、2012年に北大路主演で単発ドラマとして復活し、好評を博してきた人気時代劇の第5弾で、3年ぶりの放送。主人公の小兵衛を演じる北大路を始め、小兵衛の妻・おはるを演じる貫地谷しほり、そして小兵衛の息子・大治郎役の斎藤工とおなじみのメンバーに加え、女剣士・杉原秀役で比嘉愛未が出演する。この度、北大路、貫地谷、斎藤の3人が、作品への思いを語った。

6月に京都で行われた撮影の合間に、久々の『剣客』メンバー集結や、夫婦役を演じたことについて、北大路と貫地谷を直撃。北大路は「1作目から数えて、もう5年もたつなんて早い! もう結婚して5年ということですね(笑)。でも久々という感覚は全くなく、会えばすぐにおはるの雰囲気をパッと感じられて、“今回も大丈夫だ!”と思えましたね。斎藤くんとも、5作目ということもあり、お互いの息遣いや間合いなどが分かってきているから、今回はよりうまく自分たちで内容を太らせていけると思います。お互いに準備はしてきているけど、それ以上に現場の雰囲気を大切にしています」と明かした。

一方の貫地谷は、「もう5作目なんだと驚きです。今作は、出演者の皆さんの色が白くて、私一人だけ真っ黒でした(笑)。台本を読んでいると、今回はあまり秋山小兵衛とおはるのラブラブシーンがないようだったんですが、さっき監督が増やすとおっしゃっていたので、“あ、今回も夫婦ラブラブなシーンがあるんだな”と楽しみです!」とニッコリ。これには、北大路も「僕も、どこでハートマークをつけようかって思いながら、台本を読んでいます(笑)」と続き、息のあったところを見せた。

また、“手裏剣お秀”を演じた比嘉について北大路は、「2人が初めて会うところから撮影に入りましたけど、実に新鮮でしたね。手裏剣もとても上手で感心しました。リズム感というか、そういう感覚がもともと身についているんでしょうね。あとは、親(小兵衛)としては、せがれ(大治郎)と結ばれないかな……なんて思いましたけどね(笑)」と印象を明かした。貫地谷は、「やっぱり剣客商売には、女剣士がつきものなんですね。さきほど、北大路さんが剣の使い方を比嘉さんに教えていらっしゃる姿を見て、さすがだなって思いました。女性ってなかなか剣士役ってないので、見ている私も勉強になりました。私も女剣士役やってみたいです」と、影響を受けたようだ。

今作の見どころについて尋ねると、北大路は「人間がそれぞれの立場で一生懸命生きているけど、やっぱりどこかでボタンの掛け違いがあったり、たがが緩んだりと、それぞれの人間のいろんな性格が出てくる。それによって、それぞれが真っ正面から向き合って、正直にその気持ちをぶつけ合って、そしてその中から、きらっと光る瞬間が、このドラマにはいくつかでてきます。僕は、そこがこのドラマをやってきて、一番引きつけられた部分です。そしてちゃんとアクションもあって、時代劇としてのエンターテインメント性もあるし、とても魅力を感じています。あとは、秋山小兵衛にあこがれて、追いつきたいという気持ちで演じました。原作・池波さんの発想は、人間味豊かな時代劇だなとつくづく思いました」としみじみ。貫地谷は、「今回もすてきなストーリーとなっているので、是非全編通して見て頂きたいです。登場人物も皆さんすてきで、年が離れていようが若かろうが、みんな夢を持っていてとても魅力を感じました。これだけ続いていく理由があるんだなって思って頂ける作品になっていると思います。そして、今回もおはるは、船こぎしてます!」とアピールした。

今作でも引き続き小兵衛の息子を演じる斎藤は、「数年ブランクがあるのですが、キャストの皆さんだけじゃなく、京都のスタッフの方とも歴史があった上での今回ということで、作品に対してというより、京都に帰ってきて実感する“ただいま”、“おかえり”の関係がとてもありがたいです。そして北大路さんは、普段から僕の作品を見てくださる度に、すぐお電話をいただいたりと、本当に親のようなまなざしで見守ってくださっています。この作品には、そういったことも自然と織り込まれているなと感じています。北大路さんが演じられている偉大な小兵衛さんが軸にあるからこそ、こうやって集まったときに、大きなチームが迷いなく進めるのだと思います」と感謝の気持ちを述べた。

また、今作の見どころについて「僕らが、自分や大事な人を守るために何をすべきか考えたときに、精進するということ以上に、自分の根の部分をしっかりと磨くということが、この作品の中では描かれています。小兵衛さんの言葉にも、そんなヒントがたくさん隠されていて、心動かされる瞬間があると思います」と、自信を見せていた。

【あらすじ】
秋山大治郎(斎藤)は、門人の飯田粂太郎より、長屋の隣の部屋に住む益田忠六ら3人の浪人が、人殺しの計画を立てているのを聞いたことを受け、父親の秋山小兵衛(北大路)に相談をする。小兵衛が探りを入れると、浪人たちが狙っているのは、品川台町で一刀流を指南し、手裏剣の達人でもある杉原左内の娘・秀(比嘉)だった。秀は、数か月前に父親を亡くしたため道場を引き継ぎ、師範として品川台に住む町人や農夫に剣術を教えていたが、そのことをよく思わない旗本の子息である若侍3人が道場に乗り込み、秀に返り討ちにあう。これに逆恨みした侍たちは浪人を雇い、復讐を企てていたのだ。さらに、江戸の街で暗躍していた別の浪人たちからも、命を狙われているらしいとわかり、事件は混沌とした闇に包まれていく……。そんな中、小兵衛が秀の前に現れ、父親をほうふつとさせるその姿に、秀は心を許し始める。小兵衛らは浪人の襲撃計画の背後にある因縁を探りながら、秀という女剣士の中にある剣士の心を感じていく。そこには、亡き父との約束があった……。そして、若侍たちの復讐と、浪人たちの襲撃計画がじりじりと進行し、ついに秀に絶体絶命の危機が訪れる。

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