ヘアメイク/NORI、スタイリスト/平本兼一[衣装協力]フレッドペリー/フレッドペリーショップ 東京(☎︎03-5778-4930)

垣谷美雨の同名小説をドラマ化した『結婚相手は抽選で』(東海テレビ・フジテレビ系、10月6日スタート、毎週土曜23:40〜)。「結婚は本当に必要なのか?」という誰でも一度は考えたことがあるテーマのもと、政府が「抽選見合い結婚法」という法律を施行したことによって、振り回される人々を通じて、現代社会に生じているさまざまな問題を提起する社会派ヒューマンドラマだ。

本作で、人間不信により潔癖症になってしまった内気な青年・宮坂龍彦を演じるのが、野村周平さんだ。これまでも数々のドラマや映画に出演し、個性的な役柄を演じてきた野村さんが、本作に興味を持った理由や、作品に内在する社会的なメッセージなどについて語ってくれた。

――『結婚相手は抽選で』という作品のタイトルを聞いて、どんな印象を持ちましたか?

社会派ドラマだということで、どこまで作り手が本気なのかなという思いがあったので打合せも一度参加させていただきました。そこで制作側の心意気を感じて、すごく嬉しくなりました。

――おっしゃる通り、ポップなタイトルですが、結婚問題を足掛かりに、少子化問題を含む、いまの社会が向き合うべき問題が内在していますね。

単純に少子化問題といっても、僕はLGBTの方々のことも、生む、生まないだけではない、もっと深い部分も曖昧にしないで欲しいという思いは伝えました。単純に「少子化ストップ」は簡単な話ではないですから。

――野村さん自身もそういった問題は肌で感じている部分はあったのですか?

僕も周囲にいろいろな立場の友達もいますし、現実としていま生きている世の中で、どんなことが起きているか、どういうことを知るきっかけとなるドラマだといいなと思っています。

――野村さん演じる宮坂という役は、潔癖症でオタクという役ですが。

やっぱり難しいですね。真面目とかオタクという部分より、潔癖症というのは生活のなかの大部分で影響してくるところなので、一つ一つの行動をしっかり意識していかないと辻褄が合わなくなってしまう。難しい部分も結構あります。オタクという部分は、僕も車などはオタクだと思うぐらい好きなので、ジャンルが違うだけで、気持ちは理解できます。

――「抽選見合い結婚法」は25歳~39歳までの男女で、前科や離婚歴がなく、子どものいない独身者が、本人の年齢プラスマイナス5歳の範囲内で無作為に抽選された相手と結婚するという法律ですが、実際こういった法律が施行されたらどうしますか?

よく思いついたな……という感想です。ただ『結婚相手は抽選で』というタイトルですが、そこはあくまで入口であって、もっと社会的なメッセージが含まれているので、面白いなとは思います。

――野村さん自身の結婚観は?

正直いまは結婚を考えて生きていないですね。結婚というより少子化が大きな問題になっているのかなと思いますが、だからといって、環境的にも経済的にも子どもを作りづらい世の中になっているという事実もあると思います。

――2015年の国勢調査では、50歳まで一度も結婚をしたことがない人の割合を示す「生涯未婚率」が男性23.37%、女性14.06%という数字が出ていますが、なぜ結婚をしない人が増えていると思いますか?

結婚という“契”に対する意味みたいなものですかね? 一生その人を愛し続けるということは、素晴らしいことだと思いますが、あえて結婚をしなくてもできることですからね。となると、やっぱり子どもを作るからということになるのかなと……。でも、みんながみんな、子どもが欲しいと思うわけでもないし、できるかもわからないですからね。そこは画一的に語れないことだと思います。

――結婚というキーワードなので、結婚しない人という側面から観るのも面白いのかもしれませんね。

結婚できないという問題もありますからね。でもいまの時代は、いろいろ大変なことばかり言われていますが、生き易い気もします。若い人を受け入れてくれる優しい世の中だと思います。一方で、優しくされすぎて、いざというときダメだったり、甘くなってしまったりしているところも感じます。

――情報過多というのもある意味で不幸なことでもありますね。

SNSなどもあるから、うまく順応できない人は生き辛い世の中なのかもしれませんね。どんなことがあっても、自分の核となる部分は見失わなければいいんですけれどね。僕は車やバイクが好きなのですが、古き良きという考えは分かりますし、絶対目先のことだけで自分を見失うようなことはないです。

――お話を聞いていても、いろいろな“気づき”になりそうなドラマですが、最後に意気込みを。

変わったタイトルのドラマで、法律云々はフィクションかもしれませんが、描かれていることは、現実社会でも起こっている問題だと思います。僕らはそこをしっかり伝えていかなければいけないし、視聴者の方には“実際に起こりうることなんだ”と意識して観ていただきたいです。

(取材・文・撮影:磯部正和)

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