駿河太郎、8kg減量で役作り!やしきたかじんの半生ドラマ化「ものまねにはしたくない」

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“関西の視聴率男”と呼ばれ、2014年に亡くなった歌手でタレントのやしきたかじんさんの半生をドラマ化した『カンテレ開局60周年特別番組 なめとんか やしきたかじん誕生物語』が、11月に関西ローカルで放送されることが決定。たかじんさんを演じる駿河太郎中村ゆり大東駿介が大阪市内で会見し、意気込みを語った。

テレビタレントとして大活躍し、本業の歌手でもコンサートのチケットは即完売。関西のカリスマとして人気を博した、やしきたかじんさん(享年64)。そんなたかじんさんが一体どのようにして誕生したのか? 世間にはあまり知られていない長い下積み時代から晩年までを、たかじんさんの著書、発言、関係者への取材を基にフィクションとして作り上げたドラマ。

9月上旬にクランクインした駿河は19歳のまだ若かりし頃のたかじんさんから、晩年期までを見事に演じ分けており、晩年を演じるにあたっては8㎏もの減量をするなど、徹底した役づくりで撮影に臨んだ。衣装もたかじんさん本人が生前使用していたサングラス、シャツ、ジャケットを借りて撮影したという。

ドラマのオファーを受けた時の感想について駿河は、「関西でたかじんさんをやるのは、かなりのプレッシャーだと思いました。実在する人ですし、関西でかなり愛された方ですので。自分が演じるとなると、楽しみな反面、賛否両論あるから不安な面もありますが、19歳から63歳まで幅広く一つの役を演じることもなかなかないので、挑戦してみたいなと思いました」と率直な気持ちを語った。

台本を読んでどう感じたかについては「僕のたかじんさんのイメージって、MCをやってバッサバッサ斬っていく辛口なおっさんで……でも、こんなに売れない時期があったんだというのは、僕は初めて知ったので、すごく親近感がわきました」とコメント。駿河自身も20代にミュージシャンを経験。「30歳直前で役者に転向したんですけれど、20代でいろんな経験をさせてもらったからこそできることだし、その経験がなければこの役は受けれないだろうなとも思う。たかじんさんの人生なんですけど、半分自分の事のように感じるというか、(売れない時代の)悔しい気持ちが元ミュージシャンとしてすごくよく分かる」と、自身の人生とリンクするところがある事も明かした。

また、「本編のなかでも、たかじんさんの実際の映像って、一番あたまと最後しか出てこないんですよ。基本的にドラマなんで、ものまねであったり、再現VTRみたいな感じにはしたくない。役者・駿河太郎が、台本を読んで感じた“やしきたかじん”を演じているという感じですよね。ものまねにはしたくない」と、演技に込めた思いを熱く語った。

劇中では、たかじんさんの名曲の数々をすべて駿河が実際に歌っており、その歌唱力もこのドラマのみどころの一つ。伸びのある声、歌う時のクセや仕草がスタッフの間でもよく似ていると絶賛されている。1976年にデビューが決定した初のリサイタルシーンでは、「酒場だより」「男女関係」「過ぎゆく暮し」「夜のピアノ」「ゆめいらんかね」といった、たかじんさん1枚目のアルバム「TAKAJIN」に含まれる楽曲を駿河が見事に歌い上げている。

駿河は「(ドラマ)半沢直樹の若社長役で出た時の僕を見て、たかじんさんが“こいつ俺の若い時に似てるな”と言ったことが監督やカンテレの方々の耳に入って、僕のキャスティングの決定打になったのかもしれません」と、面識はないたかじんとの縁を感じるエピソードも明かした。

24歳のたかじんが一目ぼれをする劇団員・高村京子役の中村は、「夜遊びが大好きなたかじんさんとスナックで出会うんですけど、京子は演劇という目指すものがあって、けっこう文化的なところで物を見ていた人だと思います。音楽を目指す人、演劇を目指す人としてお互い尊敬があったのではないかと。昭和の女性なので、ぐっと耐えるところがあったり、影で支える面があったりだとか。“昭和っぽさ”を大事にしています」とコメント。

たかじんの親友で祇園のクラブ店員・田村ダイスケ役の大東は、「田村ダイスケは、実際に若い頃からたかじんさんの周りにいた何人かの親友たちの象徴として描かれています。僕はたかじんさんと会ったことがなく、テレビの中のたかじんさんのイメージが強い中で、この作品を通して、(周りから)どんな方だったか聞いて、僕の中でたかじんさんの人物像が膨らんでいく過程がめちゃくちゃおもしろいです」と語っている。

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