特別展『昆虫』で閲覧注意エリアが!?「まずは先入観を持たずに観てみて」

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左から監修の丸山宗利、井手竜也、神保宇嗣、野村周平
左から監修の丸山宗利、井手竜也、神保宇嗣、野村周平

俳優の香川照之が“昆活マイスター”(オフィシャルサポーター)を務める、昆虫をテーマとした特別展『昆虫』が、7月13日(金)より東京・上野公園の国立科学博物館にて開催。これに先立ち、12日にプレス内覧会が行われ、監修の野村周平氏、神保宇嗣氏、井手竜也氏(国立科学博物館動物研究部)、丸山宗利氏(九州大学総合研究博物館)が出席し、本展の見どころなどを語った。

国立科学博物館で行われる大規模特別展としては今回が初めてとなる、昆虫をテーマとした本展。野村氏は、この特別展は「昆虫とは」「昆虫の多様性」「昆虫の生態」「昆虫の能力」「昆虫研究室」と、全体を5つのパートに分けて展示していると説明。日本のみならず、世界で収集された多数の標本や映像・展示演出で、昆虫の驚くべき世界を紹介する。

会場には、日本最大の甲虫「ヤンバルテナガコガネ」の新種の基準となる非常に貴重な「ホロタイプ標本」をはじめ、宝石のように鮮やかな色や輝きをもつ昆虫や、想像を絶する珍しい姿の昆虫、琥珀の中に閉じ込められた太古の昆虫など、数万点に及ぶ標本を一堂に展示。普段目にすることが出来ない昆虫と出会うことができる。

また、昆虫標本を特殊な撮影技術で3D化しスクリーンに投影したり、全長約2メートルの巨大模型で昆虫の体のしくみを紹介したりといった、多様な手法での展示も見どころとなっている。さらに「閲覧注意」の注意書きがされたエリア、通称「Gの部屋」には世界中から多種多様の「生きているG」が集結! 「G」が苦手な方は、迂回ルートもあるので安心だ。

そんな「Gの部屋」の前にいた丸山氏をキャッチ。今回の展示について伺ったところ、「子どものころは触れたけど、大人になったら昆虫が苦手になってしまった、という方もいらっしゃると思いますが、まずは先入観を持たずに観てみてください。昆虫は、とにかく沢山の種類がいて生態系の中でも重要な役目を果たしています。例えば、蜂がいないと花粉を運んでくれる虫がいなくて、私達が食べている野菜や果物が実らないですよね。じっくり観察してみると、それぞれの生活に適した色やかたちをしているので、面白い発見があると思いますよ」と笑顔で語ってくれた。

なお、「昆虫採集テクニック」のコーナーで、誰でも簡単に挑戦できる昆虫を採集するための仕掛けや標本づくりなども紹介されているので、“昆活”のヒントを沢山得ることができそうな特別展となっている。

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