渡辺麻友、愛と狂気に翻弄される主人公に!松本P「女優としてこのドラマで覚醒させる」と自信

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渡辺麻友が、8月4日スタートのオトナの土ドラ『いつかこの雨がやむ日まで』(東海テレビ・フジテレビ系、毎週土曜23時40分~)で、AKB48卒業後、初の連ドラ出演&主演を務める。今回、同作を手掛ける東海テレビの松本圭右プロデューサーが、渡辺の起用理由や本作の見どころを明かした。

「オトナの土ドラ」15作品目となる本作は、現在放送中の『限界団地』に続く、東海テレビのオリジナル作品。15年前の不幸な出来事によって絶望に突き落とされたひかり(渡辺)を取り巻く、愛と罪と狂気を描くラブサスペンスだ。

主人公のひかりはミュージカル女優を夢見る天真爛漫な女の子だったが、11歳の時に親しくしていたミュージカル女優が殺害される事件が発生。その犯人はひかりの兄の國彦で、加害者の家族となったひかりは逃げるように故郷を去ることに。

15年後、殺人者の妹ということで未来に全く希望を抱かず、幸せになることを諦めて生活するひかり。死んだ魚の目をしてキャバクラで働き、ひかりに依存する引きこもりの母の世話をする中で、唯一、心を開放できるのがミュージカルをやっている時だった。そんなある日、ひかりは事件後に離れ離れになった幼なじみの和也と再会。さらに、國彦が出所し、「俺は無実だ」と衝撃の告白を受ける。そして、ひかりが動揺する中、ひかりが所属する劇団で新たな事件が発生し……。

今回、愛と狂気に翻弄されるひかりを演じる渡辺。松本プロデューサーは、「渡辺さんはAKB48の中でも真っすぐさや、芯の1本通った部分が本当に素晴らしい方だと感じていました」と明かし、「ひかりの役はいろいろな物事に追い込まれて苦しむ中でも、ただ押しつぶされるだけではなく抗う力がないと、このドラマが成立しない。渡辺さんの持っている芯の強さが、ひかりを生身の人間として生かしてくれるのではと思い、すぐオファーさせていただきました」と渡辺の起用理由を説明。

続けて、「ひかりは葛藤して悩み苦しみ、このドラマの中で一番翻弄される運命。今までの渡辺麻友さんではない、“女優・渡辺麻友”をこのドラマで覚醒させようと思っています」と力強くコメント。さらに、まだ解禁されてはいないが、本作の共演者にはベテラン俳優陣を揃えているそうで、「渡辺さんのベテラン陣との芝居合戦も見どころになると思います。ベテラン陣についていけるように、渡辺さんをどこまで追い込めるのかが、僕らの仕事。一皮も二皮も剥けた渡辺さんを届けたい」と意気込みを明かす。

ひかりはミュージカル女優ということで、ひかりが所属するミュージカル劇団の稽古場や舞台のシーンでは、渡辺が歌うシーンも出てくるという。5月から6月にかけてミュージカル『アメリ』で主演を務めた渡辺だが、早速テレビでも披露されることに。

松本プロデューサーは「渡辺さんにはがっつりミュージカルを披露してもらうつもりです。『アメリ』を演じていただいたおかげで、ミュージカルの世界観にスムーズに乗っかってもらえるのではと期待していますし、ぜひ『アメリ』を越えていただきたい。現在、劇中で披露される歌詞を作り、歌も多めにいれようとしているので、期待してください」とアピールする。

また、ひかりと幼なじみの和也とラブストーリーも見どころ。自分たちではどうしようもない不幸な出来事によって、別々の道を歩かされた2人。15年ぶりに再会することで、淡い恋心が再び沸き上がる。

「和也が抱えている“ひかりを救いたいという思い”や、ひかりが抱えている“この闇の中から抜け出せないんじゃないかという葛藤”。これが最終回の8話に向けてどうやって結実していくのか、そのラブストーリーも一つの軸として楽しんでいただければ」と松本プロデューサー。

ちなみに「オトナの土ドラ」枠といえば、東海テレビが“昼ドラ”の魂を注ぎ込んだドロドロした展開も魅力の一つだろう。『いつかこの雨がやむ日まで』というドラマタイトルは、穏やかそうで一見そんな要素が含まれているようには見えない。

松本プロデューサーはそんなタイトルについて、「理不尽な世の中や自分の力ではどうしようもないことで悩んでいる人たちが世の中にはたくさんいらっしゃると思いますが、そんな人たちにもいつか救いや光が訪れるというメッセージを伝えられたらという思いでつけました」と説明しつつも、「東海テレビがやる以上、そんな優しいものだけを描く訳じゃない。得意の情念、愛憎、罪、狂気、全てをふんだんに盛り込んで、毎週毎週ドキドキハラハラできる物語を届けられると思います」と自信を見せる。

さらに、「キャッチコピーをつけるとしたら“全員容疑者”で、出てくる人全員が怪しく見える。実際の真相はどこなのか――オリジナルだからこそ、謎解きドラマとしても楽しめる連ドラだと思います」と明かし、「連ドラでミステリーの部分をたたせるとなかなかうまくいかないという定説があるのですが、過去の作品に秀作もあります。現場の人間はそれを超えるつもりで、最高級のラブサスペンスをお届けしたいという思いで作りあげています」とアピールしている。

そんな本作で渡辺がどんな演技を披露するのか――女優・渡辺麻友の活躍に期待したい。

(取材・文:高山美穂)

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