フジ、欧州と連ドラ共同製作!サッカービジネスの愛憎劇描く

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フジテレビが、欧州最大の公共放送局・ドイツZDFの子会社ZDFエンタープライズ社(ZDFE)とタッグを組み、世界市場を視野に入れた全10話の連続ドラマ『The Window』を企画・共同製作することがわかった。

2019年に完成予定の本作は、イングランド・プレミアリーグの終幕と共に始まる10週間の選手の移籍市場「トランスファー・ウィンドウ」にスポットをあてたドラマ。「トランスファー・ウィンドウ」におけるサッカー選手、エージェント、クラブオーナー、ジャーナリスト、そして世界中の投資家たちによる、巨万の富と名声を求めた暗躍に焦点を当てる。熾烈な10週間を舞台に世界中が息をのんで見つめる巨額契約は、美しくも華麗な国際陰謀へと昇華していく様が描かれる。

また脚本を手がけるのは、イギリスを代表する脚本家ジェームス・ペイン氏。英国とドイツ両国に拠点を置くブギー・エンターテイメントが制作を担当する。日本と欧州の放送局がグローバル展開を視野に入れた連続ドラマを手掛けるのは、これが史上初となる。

近年、北米発の大型連続ドラマが、国境や文化を超えて全世界に視聴者を創り出している。こうした世界的な需要を見越し、フジテレビはこれまで培ってきた製作能力と、世界的知名度を持つキャストの力を掛け合わせ、日本発のグローバル・ドラマ製作に乗り出す。現在、日本人女優のオーディションを計画しており、ハリウッドのキャストも起用するという。

フジテレビ常務取締役の大多亮は「新たな動画配信テクノロジーの到来によって、連続ドラマの市場は、過去に類のない国境を越えた“黄金時代”を迎えています。我々のグローバル戦略を一新し、フジテレビのドラマ製作のDNAを欧州のパートナーたちと共有し、日本発のドラマをグローバルにヒットさせる挑戦と考えています。世界中のサッカーを愛する人々、そしてドラマを愛する人々に、楽しんで頂ける作品になると確信しています」と、ZDFE副社長のロバート・フランクは「『House of Cards | ハウス・オブ・カード 野望の階段』は、権力の物語を政治家のスリリングな人間模様を通して描きました。『The Window』は、権力の物語をサッカーの世界で描くものです。『Game of Thrones | ゲーム・オブ・スローンズ』のようなマキャベリ的世界が水平に展開してゆく物語構造に、一方で縦軸として『Billions | ビリオンズ』のような、善と悪との境界があいまいな世界で、成功を勝ち取るために意思と野望を兼ね持つ登場人物たちが、絡み合い、融合します。ぜひご期待ください」とそれぞれコメント。

脚本家のペインは「世界的なプロデューサーたちと、グローバルなサッカーのドラマを作り上げてゆくことに興奮しています。私自身多くのサッカーファン同様、今年もサッカー選手の移籍市場の壮大な物語に釘づけでした。そのひとつひとつのニュースの裏側に、いちかばちかに賭けた人間の物語があります。それはまた、人と人との激しい“ディール”(交渉)の結果でもあるのです」と語っている。

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