世界最悪の大気汚染国モンゴル…遊牧民に見る環境破壊の影響とは『環境クライシス』

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モンゴルにおける大気汚染の原因に迫るドキュメンタリー『環境クライシス~凍てつく大地の環境難民~』(フジテレビ)が、5月26日(土)15時30分より放送される。

同番組は、昨年8月19日に地上波放送された、“環境難民”が増加の一途をたどるインドを取材した『環境クライシス~沈みゆく大陸の環境難民~』の第2弾。

今回の舞台は、“世界最悪の大気汚染”にさらされているモンゴル。「人は馬の上で育つ」と言われるこの国は、太古の昔から遊牧民の国だったが、地球温暖化によって彼らの生活が脅かされているという。番組では、モンゴルにおける大気汚染の原因「ゾド」の謎を紐解き、大気汚染の現状をレポート。そして、第1弾に引き続き、地球温暖化による気候変動のために、祖先から受け継いできた土地から移住を余儀なくされる人たちのことを「環境難民」と呼び、彼らの家族にも密着。生活環境が激変する中、苦しくてもたくましく生きる子どもたちの姿を捉える。

また、ゾドによって家畜を失い、遊牧の生活を捨てざるを得ず、慣れない都会での生活を強いられる元遊牧民たちの厳しい実情も伝える。一方、ゾドによって多くの家畜を失いながらも、「家畜が最後の1頭になっても遊牧民を続ける。今までもこれからも私たちは遊牧民。都会に行く気はない」と語る遊牧民たちや、自然に寄り添う生活を続ける少数民族がゾドによる環境破壊のせいで、生活を追われそうになっている実態にも迫る。

このほか、大気汚染に関わる環境汚染に対する日本の、そして国内企業の取り組みについても取材、紹介する。世界で急速に進む“環境破壊”。環境が厳しくなる中、我々が、家族と、そして同じコミュニティに生きる人々や生き物と、どのように共生していくべきか、今成すべき事を問いかける。

企画・プロデュースを手がけた大塚隆広(フジテレビ報道局・取材センター・社会部)は「今回、モンゴルで大草原を季節ごとに移動しながら暮らす遊牧民たちが、地球温暖化の影響でゾドが頻繁に起こるようになったことで、遊牧民の生活の糧である家畜を失い、暮らしたくもない都市部で“環境難民”として生きていかなくてはならない様子を都心部で取材しました。一方で、都市部に出て行かず、遊牧には厳しい環境の中、踏ん張って遊牧の生活を暮らしている人たちも取材しました。その対比を見ていただきたいです。さらに、モンゴルの最北部では、新しいものをほとんど取り入れずに、昔ながらの生活をしているツァータン族という民族と出会うことができました。その人たちが、自分たちが今できることを一生懸命しながら暮らしているところを見ることで、地球規模の環境の変化について、視聴者の皆さんが個々の責任を感じてもらいたいと思っています。また環境が厳しくなった中で、家族はどうあるべきなのか、コミュニティ・地域の中のすべての生き物と、どうやって共生していけばいいのかを感じてもらえたらなと思っています」と語っている。

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