人の気持ちがわかってしまう特殊な能力“テレパス”をテーマに描いた映画『高台家の人々』(6月4日公開)に、俳優・間宮祥太朗が出演。ペットの猫・ヨシマサと共に、キラリと光る独特の存在感を放ちながら、物語に大きな影響を与えていく重要な役どころを好演している。そんな間宮に、役への思いをはじめ、物語の鍵を握る“脳内会話”シーンの撮影舞台裏、映画に込められたメッセージなどを語っていただいた。

本作は、特技も趣味も“妄想”の冴えないOL平野木絵(綾瀬はるか)の勤める会社に、名家・高台家の長男でイケメンエリートの高台光正(斎藤工)がニューヨーク支社から転勤してくることから始まるラブコメディ。光正は、人の心が見えてしまう能力“テレパス”を持っており、木絵のバカバカしくてハッピーな妄想を覗いてしまったことをきっかけに恋に落ちていく。

間宮が演じるのは高台家3兄妹弟の末っ子・和正で、兄・光正、姉・茂子(水原希子)と共にテレパスを持っている。いつも猫のヨシマサと一緒におり、落ち着いてクールな青年に見えるが、光正に思いを寄せる獣医の純(夏帆)にちょっかいを出してしまうなど、ちょっぴりいじわる。その性格が災いして、ある“ひと言”を口に出してしまうことで、物語に大きな影響を与えていく。


<インタビュー>

――人気少女マンガが原作で、テレパスという特殊な能力を持ち、名家の一員で目が青いクォーターの青年。そんな和正を演じることが決まった時の感想を教えてください。

高台家は、夢の世界にいるような高貴な人たちで、さらに、お兄さんとお姉さんを演じるのが工さんと希子ちゃん。しかも劇中で「美貌の方たち」と称されていて、ハードルが高い役だなと思いました。ただ、父・茂正Jr.役の市村正親さんや工さんと3人で並んだらすごく顔が濃いという共通点がわかったので、これならイケるかもしれないと少し安心しました(笑)

――猫のヨシマサとの共演はいかがでしたか?

すごい大御所のオーラで、ドンと構えていらっしゃるので、僕はソファの一部になったつもりで「どうぞくつろいでください」と思っていました(笑) スタッフの方々が「懐いているね」と言ってくださったのですが、役どころ上、僕の膝の上での待機が多かったので、「ここにいればいいんでしょ?」という感じだったのだと思います。ただ、最初に膝の上で寝てくれた時は、僕のことを信頼してくれたと思って嬉しかったです。

――テレパスを使った3兄妹弟の脳内会話が物語の鍵を握りますが、特殊な撮影だったそうですね?

脳内会話のシーンは、最初に会話のテンションやスピード、リズムなどを監督と話し合って、その会話を録音。それに合わせて芝居を撮影して、さらにその演技を確認しながら、改めて本番のアフレコをするという流れでした。撮影中は、心の中がわかっている兄妹弟の間で、アイコンタクトの連続があったり、意味深な目線を送ったりして面白かったです。また、口に出さないことで生まれる面白さがあるなと思いました。一方で、脳内会話とは言え、目線や表情を付け過ぎると、木絵にテレパスがバレてしまうから気をつけなくてはいけない。だけど和正だけはバレることをあまり気にしていないので、そこの微妙な表現が難しかったです。

――途中、和正がある言葉を声に出してしまうシーンが作品の鍵になっていますよね。

脳内会話に関連するシーンの中でそこが一番難しかったです。脳内会話と声の温度差もありますし、思わず声に出してしまったという流れ。リズムの変え方は悩みました。また、そのシーンまでの和正とそれ以降の和正はまったく違う心境になっていくので、僕も監督も大事なシーンだと考えていました。

――和正のテレパスに対する考え方が兄妹弟の中で1人だけ違うのはどうしてだと思いますか?

最初に能力を持って生まれた光正は孤独だったのだと思います。テレパスを持っているのは1人だけで、人の悪意とかが伝わってきて心を塞いでしまった。和正の場合は、お兄ちゃんもお姉ちゃんも同じ能力も持っているという環境だったので、「うちの家系はこんな感じなんだ」「テレパスって面白いな」くらいの認識だったのだと思います。その楽観的な感じは出したいなと思って特に序盤は意識していました。

――光正は恋人の木絵にテレパスなのをバレないようにしています。間宮さんは、「恋人の心を読める」のと「恋人から読まれる」のが選べるならどちらが良いですか?

読めた方が良いのかな……? 自分から気持ちが離れているなと思ったら、優しくしたりして、良くないことが起こりそうな時に未然に防げそうじゃないですか。逆に、読まれる側は、後ろめたいことをしたらバレちゃうから絶対ダメです! 恋人と一緒に歩いていても、綺麗な人とすれ違って「可愛いな」とか思ったら全部バレちゃいますから(笑)

――心を読まれないためにブロックの仕方を覚えないといけないですね。

どうしたら良いのでしょうね。「あ、ゴミが落ちている。拾わなくちゃ」みたいなクリーンなことを常に考えるとか(笑) いつのまにかメチャクチャいい人になっていそうですね。その時は、全身全霊で役者としての力を使って、別人格を作ることに取り組みたいと思います。

――和正が、兄・光正のことをずっと好きだった純(夏帆)にいじわるする姿も印象的です。やはり兄へのライバル心みたいなものはあるのでしょうか?

自分にもし兄貴がいたら、兄貴のことをずっと好きな女性は気になると思いますね。僕が弟だったら兄貴に負けたくないので。そばにいるのに兄貴のことをずっと見続けている女性がいたら、「俺の方が魅力的だし、なにくそ負けるか!」という気持ちになって、いじわるしてしまう気持ちもわかる気がします。

――純に対しても和正はテレパスがバレるのは怖くないと思っているのでしょうか?

もし隠したいのであれば、和正みたいないじわるはしないと思います。「兄貴のことを好きだって知っているよ」という多少の優越感はあるでしょうね。だけど、どこか心の端っこにひっかかっている部分もあって、その結果が、和正の最後の行動に繋がっていく。和正という役に関して言えば、この作品の中で成長したといよりも、この物語のその先なのだと思うんです。今回、その成長の兆しが見えるようにしたいと思って演じていました。

――兄がいたらライバル心が芽生えそうだとのことですが、兄・光正を演じた斎藤工さんにライバル意識みたいなものを持つことはありましたか?

俺、斎藤工に負けないぜって? そんな思いはないですよ(笑) 今回が3回目の共演なのですが、本当に好きな方です。僕も工さんも映画が好きで、そのことを話している時間が幸せでした。すごいなと思ったのが、工さんは、「cinema bird」という移動式の映画館のプロジェクトをやっているんです。映画好きはたくさんいるけど、映画への愛をそういった行動に移せる人は滅多にいないですし、そのアイデアも簡単にできるものではありません。尊敬をすることはあっても、「斎藤工に負けない!」とは思わないです。演技の面はもちろん、そういう行動力でも、多くの刺激をもらっています。

――この作品にはどのようなメッセージが込められていると感じましたか?

今の時代、特に僕の世代はそうだと思うのですが、本心を人前で口に出さずに、SNSやブログ、匿名の掲示板などで自分を表現するのが当たり前です。ですが、オシャレなお店に行った姿をSNSに公開しても、その場を楽しみに行ったのか、自分のパーソナルイメージを華やかにするために行ったのかわからなくなっている気がします。それどころか、誹謗中傷など、自分の口からは言えないようなことでさえも気軽に言えてしまう。そういった中で、この作品はとても意味があると思います。自分のセリフに「普通は人の心の中は読めないし、これで兄貴と木絵さんはやっと普通の関係になれるんじゃない?」というものがあって、核心を突いた言葉だと思うんです。僕らの世代って、ちゃんとぶつかり合えているのかなって。嫌なことがあっても、面と向かって「お前のこういう所がおかしいと思う」って伝えれば、相手も気付くし、自分も言葉に対して責任感が生まれる。それはとても大事なことですよね。映画の後半は、そういうメッセージ性が詰め込まれていて、物語の核になっていると思います。

――最後に、この作品の最高の楽しみ方を教えてください!

本当に綾瀬さんが可愛くて、柄にもなく“キュン”としてしまいました。本当に甘酸っぱくて、男女の友達で、お互いに“好きなのかも……?”くらいの人が観たら最高だと思います。間違いなく見終わったら告白しちゃいます(笑) そういう気分にさせる魅力があります。この映画を見て嫌な思いをする人は1人もいない。それくらいハッピーな映画になっているので、是非、劇場にお越しください。

1990年にスタートし、国民的ドラマとして多くの人に愛されてきた『橋田壽賀子ドラマ渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)。2011年に連続シリーズは終了したものの、ファンからの要望は多く、単発番組として続いてきたが、今年も9月17日(月・祝)20時から3時間スペシャルが放送される。テレビドガッチでは、番組放送を記念して、20~40代までの『渡鬼』フリークに集合していただき、座談会を開催! 魅力をあますところなく語っていただいた。

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