石丸幹二は“違いを見せる男”三谷幸喜『ギャラクシー街道』で新境地

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――劇団四季の同期生の堀内敬子さんと先日放送されたドラマ『表参道高校合唱部!』で共演され、食卓を囲んで一緒に「大きな古時計」を合唱されていました。堀内さんも三谷幸喜作品に出演されていますが、何かお話しされましたか?

彼女とは10年以上ぶりの再会だったのですが、劇団の同期なんです。同じ釜の飯を食ってきた間柄ですから、まるで昨日も会っていたかのように気軽に三谷作品の思い出話とかも聞けましたね。三谷さんは、彼女が今まで見せていなかった部分、コケティッシュなところやコメディエンヌのセンスなど、意外性を引き出していて、改めて流石だなと思いました。彼女からは「三谷さんの面白い発想で、いろんなことを試せると良いね」とエールを送ってもらいました。

――テレビや映画などの露出が増えることで、アプローチできる人の数が大きく増えたかと思うのですが、それについてどう思われますか?

多くの人に知っていただけて嬉しいのですが、視聴者の皆さんには、「『半沢直樹』の浅野支店長みたいな役はほんの一部であって、善人のきちんとした役をまだ映像でやっていないだけ、本当の石丸幹二はこうじゃないんだよ」って、早く伝えたい(笑)。今回のムタも意外なキャラクターなので、三谷さんに「ちゃんとした役もやらせてください」と伝えなきゃね(笑)。

――幅の広い役柄もそうですが、サックスなどの演奏、歌、演技など、本当に多彩な才能をお持ちですよね。

じつは、芝居が一番後発。楽器の演奏は幼い頃から、歌は学生時代からやってきましたから、それらを仕事に生かせているのは嬉しいです。そういう音楽活動をしている部分も見ていただきたいですね。

――今後、更に広げていきたいという分野や、これを伸ばしていきたいということはありますか?

映像作品には今後も幅広いキャラクターで出演していきたいですね。それと、コンサートや舞台などライブの魅力も外せない。映像で私を初めて知ってくださった方々が、ホールや劇場まで足を運ぼうかなと思っていただけるよう、吸引力のあるパフォーマーでいたいと思っています。

――そういったライブ活動の楽しみとはなんでしょうか?

演劇やライブは、パフォーマーと観客が同じ空間を共有し、一緒にスタートを切り、一緒にゴールインする。その共犯関係が何よりの魅力だと思います。途中、何が起こるかもわからない。そういうスリリングな刺激を楽しめるんですね。

――どのように楽しんでいただきたいですか?

演劇やコンサートは、チケットが映画よりはかなり高い。だけど、それを自分の中である意味でハレの日、ハレの場所だと思ってもらうのも良いかなと思います。ステキな食事をしてデートをするとか、家族の特別な日にするとか。年に一度のクリスマスやお正月みたいな気持ちで楽しんでもらえたら特別感が出てくると思います。映画はもっと気軽にお越しいただけると思いますし、ぜひ、どちらも足を運んで楽しんでいただきたいですね。

――それでは最後に、映画のみどころをお願いします。

この言葉が的確かどうかはわからないですが、特別に大きな事件が起こるわけではないけれど、人間愛にあふれた作品になっています。そして、ムタがスペースリフォーム業者・メンデス(遠藤憲一)を救っているシーンを心の底から楽しんでください(笑)。

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