内田理央&いつまちゃん&祖父江Pが『来世ちゃん』座談会「誰のことも否定しないやさしい話」

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左から)いつまちゃん先生、内田理央、祖父江里奈プロデューサー
左から)いつまちゃん先生、内田理央、祖父江里奈プロデューサー

――Twitterなどの反応はご覧になったりしていますか?

いつまちゃん:結構見ています(笑)。「誰も傷つけないストーリー」「全部肯定している」と言われて「あ、そうなんだな」と気づきましたね。あと、誰も傷つけない漫才・ぺこぱシュウペイ松陰寺太勇)みたいなストーリー、って言ってくれている方もいて。人にはやさしくしたほうが、まわりも気持ちいいし、自分も生きやすいよっていう信条が私の根底にあるので、そう言っていただけるとすごく嬉しいです。

祖父江:「祖父江さんらしい作品だな」と言われるんですが、みんな私のことを何と思っているんだろう(笑)。もともと、10年間バラエティをやっていたんですが、ちょっとエッチな深夜番組もやっていて、その時の知識と人脈をフルに投入しています。1話で桃江ちゃんが縛られるシーンがあるんですが、バラエティ時代に知り合った緊縛師の方に来ていただいて、 “素人が縛る縛り方”や、縄も素人っぽく“手芸屋で売っている綿ロープ”を使うといった、緊縛監修をしていただきました。7話(2月19日放送)に水道業者が出てくるんですが、女性向けビデオのセクシー男優・長瀬広臣さんが出てくださって。そこのレーベルの担当さんが『来世ちゃん』のファンということで実現したんです。

いつまちゃん:そうなんですね。脚本を読んだ時に、この水道業者さんは誰が演じるんだろうって思っていたんです。

内田:長瀬さんはすごく優しい方で、女性に対しての振る舞いが、普段から現場でもこんな感じなのかなと……。今まで感じたことのない優しさでした。

いつまちゃん:『来世ちゃん』に出てくる男性キャラクターだと、内田さんは誰が好みですか?

内田:みんな好きですが、Aくん(塩野瑛久)の魅力はすごくわかるんですよね。なんであんなにかっこいいんだろう、って不思議でしかたないんです。みんな落ちちゃいますよね。

いつまちゃん:Aくんって背格好が良くて、いい仕事に就いていて、俺様気質で、なにより自分の話を全然しないんですよ。だから、女の子は想像するしかなくて、彼に王子様像を重ねていくから、はまってしまうんじゃないかな? と思いました。

――若い女性に人気を集めている理由はどういう所にあると思いますか?

祖父江:20代は、まだまだ恋愛のやりかたに迷う時期ですからね。昔は20代で結婚するのが当たり前の時代でしたが、いまや30代を過ぎてもまだまだ恋愛をしているとなったとき、これだけ色々な恋愛スタイルを描いているコンテンツというのは、誰かに共感しやすい内容なのかなと思います。

いつまちゃん:主人公の桃江は、性欲が強いことも自覚していて、セフレが5人いる女の子ですが、セックスが好きな子だけが共感しているわけではないんですよね。性に真面目な子でもうっかり遊ばれてしまう経験を持っていることはあります。例えば女子大生の子とかが、新入生歓迎コンパとかで、ちょっとかっこいい先輩に誘われて家に行ってしまって、付き合っていると思っていたのに、相手はセフレのつもりだった……とか。セフレという関係性をマンガやドラマで見たことによって「こういう事って世の中にあることなんだな」「あ、あの時こういうつらい気持ちになったな。でも頭をなでてくれたときは嬉しかったな」というような、誰にも言えない気持ちを “共感”して心の整理に使ってくれたら嬉しいです。

内田:桃ちゃんたちと世代も一緒なので、悩みが一緒なのかな、と思います。私も、桃ちゃんと恋愛観も性格も違うのに、なぜか共感できるという不思議な感覚なんですよね。

いつまちゃん:一般的に清純とされる、片思いで恋心を抱いている関係でも、セフレの関係でも、人を好きになって承認を得られない辛さというのは共通すると思います。

内田:自分にも変なところがあるけど、みんなも変なところあるんだねって、ドラマを見ると救われた気持ちになりました。

祖父江:みんなちゃんと生きていますしね。

――現場で見た女優・内田理央はいかがでしたか?

祖父江:桃ちゃんのキャラクターについて、誰よりも考えてくれたのは内田さんでしたね。

内田:最初は試行錯誤でしたから、「見え方どうですかね?」って楽屋でよく話しましたよね。アドリブでカットがかかるまで台本以上の芝居を続けなきゃならないときも、桃ちゃんだったらどう返しますかね、といったことを祖父江さんに相談させていただいて……。

祖父江:もちろん監督の演出もありますが、女の子に愛される役でいてほしいので、2人で考えましたね。

内田:本読みが終わった時に、祖父江さんから「理想的な桃ちゃんをやってくれてありがとう」って言われたのは、すごく自信につながりました。

――最後に終盤にむけての見どころをお願いします!

内田:桃ちゃんの恋模様はもちろんですが、原作にはない展開がまっているので、「え? これどうなるの?」っていう違ったストーリーを楽しみにしていてください。

いつまちゃん:あの子とあの子が!? くっつくのかくっつかないのか(笑)。

内田:切なかったりドキドキしたりという色々なシーンが見られると思います。あとは、スタジオデルタのシーンでほっこりしていただいて、最後まで、みんなの恋愛模様を見守っていただけると嬉しいです。

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