
2007年11月26日
テレビ東京系列で、放送されている『死化粧師』というマンガ原作のドラマ。その主人公、間宮心十郎は「エンバーマー」という設定です。しかしこの「エンバーマー」という言葉は耳慣れないですよね。職業ということなのですが、それってどんな職業なの??という人のために、日本における「エンバーミング」の代表窓口であるIFSAの方からお話を聞いてきました。
「エンバーマーとは、故人を元気だった頃の姿に戻すため、遺体に『防腐』『殺菌』『修復』の処置=エンバーミングを施す職業のこと。遺体の腐敗を防止し、10日~2週間程度キレイな姿に保つことが可能です。また死後硬直がなくなり、長期の闘病や事故で様相が変わってしまった方も、いわゆる『眠っているような』状態に近づけることができます。最近は欧米でも火葬率が高まってはいますが、故人と直接対面してお別れをするのが一般的なアメリカやカナダでは、8割以上の人がエンバーミングを行います」(IFSA運営委員会・運営委員長/碑文谷創さん)
なんと、8割! 日本ではまだ耳慣れない技術ですが、需要はあるんでしょうか?
「たしかに火葬が主流で祭壇が葬儀の中心となる日本では、これまで遺体を主役に据えるという観念がなかったので、欧米ほど普及していません。日本で初めて日本人にエンバーミングを行ったのは1988年ということですので、歴史も短いのです。しかし当協会が把握しているだけで年間1万5000件以上の依頼があり、年々増えているのは事実。海外で亡くなった方を日本に移送する際や、葬儀まで時間が必要な際の依頼はもちろん、一般にも普及しはじめていますよ」(同)
なるほど。アメリカでは南北戦争の時代に需要が高まったというエンバーミング。日本でも阪神大震災や福知山線の事故などで、その技術が用いられたとか。そんな「エンバーマー」、日本ではまだ100人にも満たないものの、海外では葬儀社に勤める人間の必須資格らしく、その数ざっと2万人以上! 間宮心十郎のような「エンバーマー」になるためにはどうしたらいいんでしょう?
「あれはドラマなので、そのままというわけにはいきませんが(苦笑)。2003年以降、日本にもいくつか養成所ができたので、そちらで2年間実習を含めた勉強をしてから資格試験を受けることになります。海外では解剖学などの科学的知識、葬儀学をはじめとする文系の知識を学んでからインターンで実習を積み、その後、州の試験を受けるというコースが多いようですよ。日本の養成所もそれに準じています」(同)
なるほど。れっきとした専門職なんですね。ところで、気になる「エンバーミング」の料金は・・・?
「会社によって多少のバラつきはありますが、12~20万円程度です。それプラス通常の葬儀料金がかかるので、高いか安いかはご遺族のとらえ方次第ですね」(同)とのこと。
エンバーミングにかかる時間は約3時間。少々お高い技術料のように感じがちだけど、葬儀は故人との最期のお別れの場。より美しく、自然な最期を求める遺族にとっては納得の金額なのかも。 (UNGLER.DOGATCH編集部 O)
■関連リンク
IFSA…文中で紹介した日本におけるエンバーミングの代表窓口のWebサイト
http://www.embalming.jp/index.html
祥伝社…ドラマ『死化粧師』の原作『死化粧師』(著/三原ミツカズ)を出版した祥伝社のWebサイト
http://www.shodensha.co.jp/
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