シュレッダー係の男性は今…引越社、温野菜の“過労労働”を再び取材

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7月25日の『ガイアの夜明け』(テレビ東京系列、毎週火曜22:00~)は、昨年2月の放送に続き、理不尽な会社の“過労労働”と闘い続ける社員を追う「密着!会社と闘う者たち」第2弾が展開される。

今回取材するのは、千葉県に住む男子大学生が、「4か月間連続で休みなし」「1日23時間の長時間労働」「給料が正当に支払われない」「お客の飲食代を肩代わり」などの信じられないアルバイトの実態を訴えたニュース。問題とされたのは、日本全国に400店舗以上を展開する人気飲食チェーン・しゃぶしゃぶ温野菜の、とある店舗だ。しかも、男性は日常的に店長からパワハラや暴力を受けており、録音機に残されていたのは「自殺でもして、死んでくれよ!」など怒声の数々。男性は去年6月、店舗を運営していたDWE Japanを提訴した。

争点となっているのは、長時間労働の実態について。男性の主張では、最大で月400時間以上働いていたというが、会社側のデータでは月100時間前後しか働いていないことになっていた。店長の理解では、「自発的に来ていた」「勝手に店に出ていた」ために、労働時間としては換算していないのだという。そこで、アルバイト男性と原告弁護団は“意外な証拠品”を集めて、長時間労働の実態を立証しようとしていく。

さらに、前回に続き、大手引越会社・アリさんマークの引越社で働く現役社員の男性が「残業時間の過労死ライン100時間を大幅に超える147時間の残業」「月間342時間勤務」「交通事故を起こすと、保険に加入しているにもかかわらず、高額な弁償金を自腹で払わされる」など、不当な労働環境を訴えた問題も取り上げる。男性の訴えに対し、会社側は突然、男性を営業職からシュレッダー係という前代未聞の職場に配転。さらにその後、懲戒解雇処分にした上で、社内に「罪状」と書かれた顔写真付きの紙を張り出すなど、驚きの対応を行っていた。

前回放送では、東京都の労働委員会で両者が和解の糸口を探っていたところまでを伝えたが、番組ではその後も取材を継続。現在も男性社員と会社側は、一部を裁判で争っている。今年2月に行われた証人尋問では、出廷した副社長を裁判官が厳しく叱責。果たして男性は、シュレッダー係から元の職場に戻ることができるのか。そして、「長時間労働の未払い金」や「弁償金」はどうなるのか。

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