山田孝之「キレそうでした」-10度の網走で“ふんどし一枚”

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ビートたけしが3年ぶりにテレビドラマの主演を務める「テレビ東京開局記念日 ドラマ特別企画『破獄』」(4月12日放送、21:00~23:18)の記者会見が5日に同局にて行われ、たけしをはじめ、山田孝之吉田羊が出席した。

本作は、読売文学賞を受賞した吉村昭の同名小説(新潮文庫刊)を、脚本・池端俊策、監督・深川栄洋で30年ぶりにドラマ化。脱獄阻止のエキスパートであり、監獄の守り神として絶対的自信を持つ看守部長・浦田進(たけし)と、緻密な計画と大胆な行動力、そして無尽蔵の体力を武器に、犯罪史上未曾有の脱獄を繰り返した無期懲役囚・佐久間清太郎(山田)との奇妙な共生関係を通して、「命とは何か」「生きるとは何か」そして、「人と人の絆とは何か」を描く、究極の脱獄&追跡エンターテインメントとなっている。

登場早々「どうも、渡辺謙です。大阪のナンバー1ホステスと今不倫の関係にありまして、南果歩がかわいそうな時に一体何をしているんだお前」とあいさつし、報道陣を笑わせたたけし。「冗談はさておき、以前僕に脱獄囚(佐久間)役のオファーが来て断っていたのですが、今度は看守役でのオファーということで、今まで凶悪犯役とかばかりをやっていたので、たまには取り締まる役にもチャレンジしてみようと思ってやってみました」と、出演を決めた理由を語った。

また、佐久間役を演じるにあたり、厳しい食事制限と肉体改造を敢行し、他の仕事はすべて断ちこの役に没頭したという山田は「トレーニングをしたり、(肌の)色を焼いたり、津軽弁の練習をしました。方言が一番大変だったのと、体に金をかけましたね(笑)」と告白。劇中、体を見せるシーンが多くあることについては「マイナス10度の網走で、ふんどし一枚はさすがにキレそうでした」と明かした。

撮影中で印象に残っていることを聞かれると、たけしは「年末に友人とオーストラリアに行って、熱い日差しの中でゴルフでもやろうと言っていたのですが、1月からドラマの撮影があることに気が付きまして。日に当たったらとてもじゃないけど雪国の看守はできないと思い、1週間朝から晩までホテルにいて、クリケットの試合を見ていました。本当に破獄のような缶詰状態でした」と話し、司会の森本智子アナウンサーから「せっかくの休暇をすみません……」と謝られる一幕も。

また、山田は「網走の撮影が終わって長野でのロケの時に、雪の中をずっと走るシーンがあったのですが、その数分間ずっと雪に触っていたら凍傷になってしまい、左手薬指の先っちょの感覚がずっとない。これからもテレビ東京でやりたいことがあるので、そういう時にこれを武器として。訴えない代わりに“左手薬指の感覚を奪いましたよね?”って言えば、ある程度のことはやらせてもらえるんじゃないかな」と言い、会場は大爆笑に包まれた。

そんな中、映画監督としても活躍しているたけしに、本作の監督・深川栄洋の演出はどうだったかという質問が飛ぶと「(自身の作品で)“監督、ここはこうした方が良いんじゃないですか?”って言ってくる役者がたまにいるのですが、そいつは2度と使わない」と激白。さらに「できるだけ監督の納得いくような演技をしたいと思ってやるんですけど……(深川さんは)ほとんど満足してないと思います。しょうがねーなこいつっていうのはあると思う」と自虐していた。

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