組織か?個人か?藤田俊哉が語る圧倒的“技術力”の必要性

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2日に放送された、勝村政信と皆藤愛子がMCを務めるテレビ東京のサッカー番組『FOOT×BRAIN』(毎週日曜11:00~)に都並敏史、福田正博、北澤豪、秋田豊、藤田俊哉、三浦淳寛といった元日本代表のレジェンドたちが番組アナリストとして出演。「日本代表がW杯で優勝するためにやるべきこと」について討論を繰り広げた。

川淵三郎元チェアマンが発表した「JFA2005年宣言」。その中にある「JFAの約束2015」で「サッカーファミリー500万人にする」「日本代表チームは、世界でトップ10のチームになる」と掲げられた。前者は見事に達成され、後者は残念ながら達成できていない。

そこで番組では「世界の強豪を打ち破るための日本のベストな戦い方」をテーマに議論を展開。歴代日本代表監督毎の勝率を表示すると、ジーコジャパン以降は5割以上の勝率をキープしている。しかし、この戦績を見て三浦は「強豪国とやるべきで、負けてもそこから課題が見えてくる。同等かそれ以下のチームとやってもあまり意味がない」と語り、北澤も「W杯優勝を考えたら勝率は相当高くないとダメ。スペインは殆ど負けなしでタイトルを取っている」と語った。

そして、アナリストたちがキーワードを挙げながら具体的な方法について考察。福田が「コンビネーション」を掲げ「日本人の繊細さ、緻密さを出すことが重要」と語ると、北澤は組織でやるのは当たり前で、ヨーロッパで対等に戦える選手がもっと出てこないと、ワールドカップで優勝を目指すなんてとてもじゃないが言えないと「個の能力」の大切さを改めて提示。すると藤田は「サッカースタイル」といういっけん組織を連想させるキーワードを挙げながらも「圧倒的な技術力を身につけなければならない」と個の重要性を強調。
「きちんとしたボールコントロールをすれば、秋田選手みたいな強い選手が来てもある程度は我慢できる。だけど、ボールをルーズにしてしまうと大きな選手には勝てない。僕らの利点を活かす上では、技術力を圧倒的に高めて、自分たちのスタイルをその上で作っていくべき」と提案した。

すると福田も「ゴール前の落ち着きと言うけれど、落ち着きがどこから生まれるかと言ったら技術力」と断言し「気持ちだけ落ち着けと言われても無理だよね」とストライカーの視点で解説。さらに「日本人には技術力を高めていくことが合うと思う。コントロールミスしたらデュエルが多くなるし、そういうシーンをできる限り少なくするようなポジショニングや技術力を高めた方が建設的だと思う」と語った。

そのほか、メンタル面の話題になると、勝村は「個がないからチームで戦わなくちゃいけない。チームでやろうとなったら個も必要だ。禅問答みたいになっている。オリンピックのどの競技を見ても日本が個人で劣っているとは思わない。試合の中で自信を持ってできるかが重要なのでは?」と日本の潜在能力について期待を寄せていた。

この議論は次回に続き、4月9日の放送で「育成やJリーグを強化するために必要なこと」をテーマに語り合っていく。

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