“伝統工芸”の逆襲!京都の職人とフランスのデザイナーがコラボ

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2月6日放送の『ガイアの夜明け』(テレビ東京系列、毎週火曜22:00~)は、「消えゆく“伝統工芸”の逆襲!」と題し、年商100倍を実現した京都の職人などを取材する。

創業150年にもなる、京都にある和傘店「日吉屋」。5代目店主の西堀耕太郎さんは、年商が160万円にまで落ち込み廃業寸前だったこの店を、和傘の仕組みを応用した照明機器をデザイナーと開発し、海外市場でヒットさせ、見事復活させた。現在、売り上げはグループ5社で2億円にのぼる。しかし、そのヒット商品は西堀さんの苦い経験から生まれたものだった。

最初に製品化したのは2006年。国内で好評を博し、海外の見本市でも「美しい」と絶賛されたというが、売り上げにはつながらなかった。理由は「欧米のインテリアに合わない」「実用的でない」など。しかし、西堀さんはバイヤーたちから欧米のニーズを徹底的に聞き取りし、商品のサイズを変える、スチール製の商品を作るなど、試行錯誤を重ねた。努力の甲斐があり、ようやく海外から注文が入るようになったのは2010年ごろ。今では世界15カ国のホテルやレストランで使われている。

その後、西堀さんが始めたのは、その時の経験から得たノウハウをかつての自分と同じように悩んでいる人たちに伝授すること。そして、京都市、フランスのパリ市と組み「日本の職人+フランス人デザイナー+フランス人バイヤー」による商品開発をスタート。京友禅や、仏壇・仏具の製造販売、清水焼の窯元など、参加する10社が決まった。いずれも京都が誇る伝統産業だが、市場が落ち込んでいる会社だ。フランスのデザイナー、バイヤーとの話し合いで、清水焼の丈夫窯では「花瓶」を、仏壇・仏具の小堀では、漆と金箔を使った「壁の装飾タイル」の製品化が決定。目指すは、1月にパリで開かれる国際見本市への出展。しかし、デザイナーとバイヤーの注文は厳しく、「欧米で売れるもの」を追求した結果、従来のやり方を否定してくることもある。時にぶつかり、時に力を合わせながら、国を越えた共同作業は進む。果たして、世界に通用する新たな伝統工芸品は生まれるのか?

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