鈴木京香、瀬戸康史と「歳の差恋愛」傷を抱えた元女刑事を熱演

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女優の鈴木京香が、テレビ東京系列にて2017年の春に放送されるドラマ特別企画・大沢在昌サスペンス『冬芽の人』で主演を務めることがわかった。

ハードボイルド小説『新宿鮫』などで知られる直木賞作家・大沢在昌による同名小説を、初めてドラマ化した本作。殺人事件の捜査中に同僚を死なせてしまい、刑事を辞めた主人公・牧しずり(鈴木)が、その同僚の息子と出逢い、過去に隠された衝撃的な真実に迫っていく“至高のエンターテインメント”となっている。

撮影を振り返り、鈴木は「しずりにとって、刑事の仕事は天職だったのだと思います。彼女を演じる間、その一点が常に念頭にありました。その仕事を離れ、過去を隠して生きていくのはどんな思いだったのか。彼女の背負った重い十字架を一緒に担ぐ気持ちで過ごした一カ月でした。撮影時のスチール写真を見せていただいたのですが、眉間に力が入った険しい表情の自分がいて驚きました。銃をかまえたり弾着をしこんだり、初めての経験もありました」と語った。

また、死んだ同僚の息子で、しずりと一緒に事件の真相を追うことになる仲本岬人役に、瀬戸康史が決定。「父の事を知りたいという思いから、しずりさんを想う感情が岬人の中にどう芽生えたのか、最初は腑に落ちるまで時間がかかりました。しかし、何度も台本を読んでいくと、人が人を大切だと思った瞬間に年齢や今の状況などは関係なくなって、今まで思ってもみない感情が湧き上がってくるのだとわかりました」と、演じてみての感想を述べた。

そんな瀬戸について、鈴木は「瀬戸くんはお会いする前と後ではたいぶ印象の変わった役者さんです。年齢以上にしっかりとした男らしい方で、事件を追う場面では役柄とは逆にだいぶ助けられました」と印象を明かし、「早春のシーンを撮影する日に、都内に大雪が降ったんです。瀬戸くんと二人、歯をカチカチさせながらテストを重ねました。本番では白い息が見えないよう息を止めたり工夫もしました」と撮影秘話も披露。

瀬戸は、鈴木について「しずりさんの哀愁を抱えたイメージとは違い、ものすごくチャーミングで、どちらかというと周りを癒すエネルギーのある方だという印象です。その影響もあり、僕も岬人の様にすぐに距離を縮めることができました」と、初共演にしてすぐに打ち解けたことを明かした。

最後に、鈴木は「一本の線のように生きると決めた女性が、どう自分を許すのか。ふたたび人を愛せるようになるのか。守るべきものの為に、人はどれほど強くなれるのか。雪解けの頃ご覧いただくのにぴったりのドラマに仕上がっていると思います。ぜひ楽しんでください」と、作品の見どころをアピール。瀬戸は「刑事ドラマ、歳の差の恋愛ドラマの要素に加えて、ある事件をきっかけにお互いを知っていくストーリーです。ミステリードラマとして、事件の謎は徐々に解けていきますが、自分の心の中で何とも言えない謎な想いが膨らんでいく。純粋なのだけれどある意味では不純な……変化していく2人の関係性もお楽しみ下さい」と、視聴者に向けてメッセージを送った。

原作者の大沢は「これまで何人かの男優さんに“あなたの書いた主人公を演じたい”と言われたことがありましたが、女優さんに言っていただくことはありませんでした。それが初めて、しかも鈴木京香さんに演じたいと言っていただき、大変光栄に感じています。この『冬芽の人』は、タフで男勝りの女性主人公が多い私の作品の中では異色です。過去に傷つき、ひっそりと生きる道を選んだ女性が、その過去と向き合うことで再生する姿を描きたいと考えました。優しく涙もろく、しかし決断すれば、命がけで好きな人を守ろうとするヒロイン・牧しずりを、鈴木さんがどのように演じてくださったのか。完成が楽しみでなりません」と、コメント寄せている。

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