大野拓朗、念願の“イヤな奴”に挑戦「役者明利に尽きる」

公開:

俳優の大野拓朗が、9月28日(水)に放送される「ドラマスペシャル 湊かなえサスペンス『望郷』」(テレビ東京系列、21:00~)に出演することがわかった。

原作となった同名小説は、瀬戸内海に浮かぶとある島で生まれ育った人々の、切なくも愛おしい人間模様が描かれた連作ミステリー短編集。今回、その中から「みかんの花」「海の星」「雲の糸」の三編をドラマ化する。

大野が出演するのは、「雲の糸」。大野拓朗と言えば、これまで物語の世界観に明るさや温かみを持たせる役どころが多かった俳優。しかし、ここ最近は“終戦”をテーマにしたドキュメンタリードラマの海軍役で主演し、来年1月には初主演ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』が控えるなど、これまでのイメージを次々と覆す作品にチャレンジしている。そんな大野がこの「雲の糸」で、再び人生に於いて初めての役柄に挑戦。主人公の人気アーティスト・黒崎ヒロタカを追い詰める“イヤな奴”を演じる。

大野演じる的場裕也は、ヒロタカの同級生で、瀬戸内海のとある島で幅を効かせている的場鉄工所の息子。会社の50周年記念パーティーを開くからと、島出身のヒロタカを来賓として招くが、磯貝家の過去に付け入り、ヒロタカ相手に何かと無理難題を押し付ける。

大野は「念願の“イヤなヤツの役”をいただきました。すごく嬉しかったです。役で見てくださる方を裏切る、或いは裏切れる、というのは役者冥利に尽きると思っています」と喜び、「“本当の拓朗くんってどんな人なんだろう”という視点から見てもらえることは、僕の、役者としての一番の目標でもあります。今まで自分が出会ってきた人たちの、言動・行動・心理を自分なりに改めて分析してみて、いろんな人の要素を含めて“的場裕也”を作り上げてみました。いつも役に対する履歴書を作るんですが、今回、僕のイメージと湊先生のイメージが全く一緒だったんです! 的場くんの家族構成や血液型、星座、学歴などです。感激しました。それだけでもモチベーション上がりまくりでした」と、演じる上での工夫や、印象を明かした。

また「島に住んでる人、都会に住んでる人、田舎に住んでる人……、誰が見てもとても楽しめる、湊ワールド炸裂な人間ドラマとなりました。しかも、今回“救い”があります。そこに湊先生の故郷の島に対する光、温かさを感じています。是非見てください。読後感スッキリします!」と見どころを述べている。

PICK UP