市川海老蔵、團十郎の衣装を纏い「絶景かな」 歴史に残る名シーンを撮影

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市川海老蔵主演で、テレビ東京系列にて10月クールに放送される「金曜8時のドラマ『石川五右衛門』」の撮影が、現在重要文化財に指定されている京都・南禅寺三門の楼上で行われ、天下の大泥棒・石川五右衛門の名台詞「絶景かな、絶景かな」というシーンが撮影された。

2009年に海老蔵主演で上演された歌舞伎『石川五右衛門』に潤色を加えて映像化する本作は、歌舞伎と同様、漫画『金田一少年の事件簿』『神の雫』の原作者・樹林伸が原作と脚本を担当。華麗な手口で盗みを働く石川五右衛門(海老蔵)と、時の権力者・豊臣秀吉(國村隼)との対決を主軸に、秀吉の側室・茶々(比嘉愛未)とのロマンスなどが、ケレン味たっぷりに描かれる。

冒頭で紹介したシーンは、3台の大型クレーンを稼働し、観光客が見守る中での撮影。手には銀キセルを持ち、立派などてらを身にまとい三門の楼上にたたずんだ海老蔵は、力強く「絶景かな、絶景かな」と京の町に響き渡らせた。撮影後、海老蔵は「石川五右衛門姿で南禅寺の三門の上に立つというのは、歌舞伎俳優だったら皆一度はやりたいことでしょう。実際にベテランの方も駆け出しの若手も一度は必ずやったことがあるはずです。役者冥利に尽きるシーンでした」と感激をあらわにした。

また、今回五右衛門が身に着けた衣装は2種類。白地に龍をあしらったどてらは、歌舞伎『石川五右衛門』で使用されたもの。一方、紺地に金が施されたどてらは、十二代目市川團十郎が歌舞伎で石川五右衛門を演じた際に着用した伝統的なもの。新しい創造性と引き継がれる伝統、二つの象徴を身にまとい俳優として伝説の場所に立った海老蔵の姿は、歴史に残る名シーンと言えそうだ。

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