津田健次郎、劇場版『遊☆戯☆王』の海馬瀬人は“期待以上”「ビックリしますよ」

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1996年「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載を開始、2000年にテレビアニメが放送され、その後もっとも売れたトレーディング・カードゲームとして、ブームの火付け役となった『遊☆戯☆王』。これまで、漫画を原作とした「デュエルモンスターズ」、完全オリジナル作品「デュエルモンスターズGX」「5D's」「ZEXAL / ZEXAL II」「ARC-V」とテレビ東京系列にてアニメシリーズが続いており、不動の人気を誇っている。

そして、漫画連載開始から20周年、テレビアニメ放映開始から16周年を迎えた今年、すでに完結している原作と「デュエルモンスターズ」の“その後”を描いた劇場版『遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』が、4月23日(土)より公開。原作者の高橋和希自らが制作総指揮を執り、キャストは「デュエルモンスターズ」当時のメンバーが集結。未だ誰も見たことのない、完全オリジナルストーリーが展開する。

今回、主人公・武藤遊戯(CV:風間俊介)のライバル・海馬瀬人役の津田健次郎さんにインタビュー。10年ぶりに海馬を演じてみての手応えや、アニメ版のアフレコをしていた当時の思い出、「ファンは期待以上にビックリする」と豪語する“名シーン”についてなど、たっぷり語っていただいた。

――劇場版制作決定のお話を聞いたとき、どのようなお気持ちに?

「え、もう一回できるの!?」ってビックリしました。原作もテレビアニメも終了していて、しかもそれは中途半端な終了ではなく、本当に最後までやり切った思いでできた作品だったので……。当然嬉しかったですし、テンション上がりましたね。

――当時、どういう気持ちで海馬を演じていたか覚えていらっしゃいますか?

もちろん覚えています。小細工や手加減は一切なしで、本当にガチンコで収録していましたし、それに値するとても激しいものを持った作品だと思っていました。また、「デュエルモンスターズ」で海馬を演じた当初、僕はほとんどアニメの声優のお仕事をやっていなかったので、本当に手探りというか……ガムシャラに演じていました。そういう意味でも、僕にとって非常に思い入れが深い作品です。

――シリーズの中で「デュエルモンスターズ」が特にダークな印象を受けるのですが、津田さんはこの『遊☆戯☆王』にどのような印象を抱いていましたか?

確かに、「デュエルモンスターズ」はシリーズの中で突出して暗い気はします。それは多分、高橋先生が持っている暗さの魅力と言いますか……色々なキャラクターにその暗さみたいなものがとても色濃く反映されていますし、だからこそ豊かになる作品なんだと思います。今回の劇場版も、シナリオを読んだ時にそう思いました。暗いエネルギーがものすごく渦を巻いていて、それが戦いを通してポジティブなところにドーンと吹き出していく。そういう作品なんです。それが『遊☆戯☆王』の一番の良さなのかもしれないです。テレビシリーズでも、遊戯が「表」と「闇」という二つの人格を抱えていて、でも最終的には表の「光」の部分の遊戯に帰還していくという“闇から光へ”という部分が、非常に『遊☆戯☆王』として大事な要素だったんだと思います。

――劇場版のアフレコをしてみて、海馬の感覚はすぐ取り戻せましたか?

全くの躊躇もなくできました。

――公開アフレコ取材の時、海馬のことを「相変わらず」とおっしゃっていましたが、演じる上であえて変化を付けた部分などはありますか?

いえ、全然変わってないんです。強いて言えば、テンションがパワーアップしていました。海馬を演じる時は、本当に小細工一切なしなんですよ。テクニックがどうしたとか、いい音がどうしたとか、しゃべり方がどうしたこうしたって、もちろん大事な要素の一つですけど、でも、勝負すべきところは絶対にそこではない。全力のエネルギーのぶつかり合いが、『遊☆戯☆王』の一番大事なところだと思っています。今回、そのエネルギーを頑張ってパワーアップさせたつもりです。でも、やっていることはテレビシリーズ時代と実はそんなに変わってなくて。“ガチンコで出し惜しみなくやる”ということに尽きますね。

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