金正恩の髪型「覇気カット」誕生には重大な“秘密”があった

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元毎日新聞社・ソウル特派員の重村智計さん(70)をはじめ、東アジア問題に詳しい「週刊現代」編集次長・近藤大介さん(52)、東京大学名誉教授・小川晴久さん(74)といった北朝鮮の内情に精通している専門家たちが、11月19日(木)に放送された『ヨソで言わんとい亭~ココだけの話が聞ける(秘)料亭~』(テレビ東京系列、毎週木曜23:58~)に出演。金正恩が特徴的な髪型にしている理由など、北朝鮮にまつわる裏話を明かした。

■金正恩政権の裏側
北朝鮮では、金正恩の“恐怖政治”によって国民たちの生活に大きな影響が。街中で彼の名前を口にしただけで捕まったり、韓流ドラマなどの海外の作品を自由に観ることもままならない状況が続いているとか。金正恩といえば独特の髪形が特徴的だが、実はストレスによって出てきた白髪とハゲを隠すための苦肉の策。特にサイドの白髪がひどいらしく、そこをカットして全体的に赤く染めているらしい。そのスタイルは覇気が出る「覇気カット」と呼ばれていて、なんと男性教師たちには、同じ髪形にしなければいけないという指令が。もちろん、それを断ると恐ろしい“粛清”が待っている。

■銃殺刑よりも悲惨な処刑法
恐怖の“粛清”には銃殺刑をはじめ、さまざまな方法がある。その中で、最も恐れられているのが「地方送り」。中国と北朝鮮の国境の町など、全く知らない土地に放り出され、お金も服も働く場所もない状態で生きていかなければならない。直接的に殺されることはないが、野垂れ死にするしかない状況に追い込まれる地獄の日々が続くという。

■配給制度の危機
北朝鮮は、金日成、金正日、金正恩と「金一家」の世襲による独裁政権が続く社会主義国家。全国民が平等で公平な社会を目指していたはずなのだが、度重なる経済制裁と深刻化する食糧難のため、食べ物や生活用品などの配給が難しくなってきているらしい。重村さんいわく「地方では配給が滞っていて、首都の平壌でも減らされいる」とか。しかし、平壌は金正恩政権に忠実な人間だけが住める特別な場所。住民たちの忠誠心を維持するためにも、配給制度は止められない。そのため、50万人ぐらいが市から追い出されたらしい。

■闇市でアノお菓子が大ヒット
北朝鮮の南部、軍事境界線付近にある「開城(ケソン)工業団地」。ここは、緊張状態が続く北朝鮮と韓国が共同で2004年12月から創業を始め、基本的には北朝鮮が土地と労働力、韓国が資本と技術力を提供している。そんな中、韓国企業が北朝鮮の従業員におやつとして、日本でもおなじみのお菓子メーカー・ロッテの「チョコパイ」を1人1個ずつ支給。ところが、欲しがる人が続出したため、最終的には1人当たり5個ずつあげることに。ちなみに、労働者は約5万人。単純計算でチョコパイを25万個配ったことになるが、労働者たちはこれを食べずに持ち帰り、闇市場に横流ししてお金に換えていたという。あっという間に北朝鮮全土に広まっていき、チョコパイの人気は高まっていったが、北朝鮮側は配給の中止を要求。これ以上、韓国からもらった物が国民たちに受け入れられてはまずいという政治的な判断が下されたのだ。

この日は他に、歴史的大事件と言われた「日朝会談」の意外な真相や、盗聴・監視は当たり前(?)の平壌裏事情、強制収容所の知られざる実態について衝撃的なエピソードが語られた。

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