向井理『永遠の0』の撮影中、共演者に話しかけられず…

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2月11日(水・祝)、14日(土)、15日(日)の3夜にわたってテレビ東京系列にて放送されるドラマスペシャル『永遠の0』で、主人公・宮部久蔵を演じる向井理が取材に応じた。

<コメントvol.2>
――共演者の方々と撮影の合間にお話されたことは?

僕はすごく浮いた存在だったので、誰にも話しかけられず(笑)。いや、なんか……すごく距離を取られていた気がするんですよ。あんまり話しかけちゃいけないと思われていたのか、あんまり仲良くなってない(笑)。でも、そういう役柄じゃないから別にいいんです。こういう作品だからしょうがないなって思います。ですが、戦争パートに出演するキャストの中で、僕は歳が上の方だったので、大体1・2歳ぐらい年下の人たちと絡めたということが新鮮でした。初めて共演する方もいらっしゃったのですが、そういう人たちと現代劇じゃなくて戦争ドラマで絡むっていうのはなかなかおもしろい物がありました。今まで見たこと無い表情でお芝居していたので、自分としてもそれによって突き動かされる面もたくさんありましたし、また違う現場でお会いしたいなと思いました。

――宮部のように、自身の意見が周囲と合わない時はどうしますか?

意見が合わない時は単純に話し合いますね。色々な意見があるべきだと思うので、みんなで意見を出し合います。別に自分の意見を貫き通すつもりはないですけど、ただこういう方向もありますよって提示は常に持っていたいので、それで一番良い物を選択していけば良いと思います。意見が合わないことはよくあることですから、その時にどっちを選択するべきかっていうのは考えた方がいいですよね。

――納得されることは多い?

そうですね……。例えば、ドラマの撮影などで「この枠だからしょうがないんだよ」みたいな理屈を言われると、ちょっとイラッとは来ますけど(笑)。“何をやったら作品としてクオリティが上がるか”ってことを考えて、意見することはあります。

――戦争に対して一番強く思っていることは?

当たり障りないことしか言えないんですけど、当然戦争なんてしちゃいけないと思います。学校などで、“戦争はしちゃいけない”と当たり前のように習っていると思いますが、具体的に“何故してはいけないのか”っていうことがこの作品でわかってもらえればいいなと思います。「戦争反対」って口で言うのは簡単にできるんですけど、何故ダメなのかっていうことを実感してもらいたいです。

――宮部を演じて得たことは?

わからないです。まだ現代パートを見てないですし、自分のシーンもモニターで見たことないのでどういう出来になっているかわからないですからね。色々な人たちが語ることによって宮部という人物が出来上がるので、自分の中で“宮部はこうだ”というものはありませんでした。その人たちにとっての事実はあっても、イコールそれが真実ではない。戦争と一緒で、「負けたから悪い、勝ったから正しい」ではなく、宮部をかっこいいという人もいれば、カッコ悪いっていう人もいて。でも、恐らく、結局全部嘘なんですよ。嘘の塗り重ねで真実ができるのと一緒で、ほんとはどう思ってたかなんてわからないじゃないですか。その人が思う宮部を演じなければいけなかったので、ブレない芯があると邪魔だったんですよね。終わってみて、「結局、宮部は何者だったんだろう」と、自分でも思うので、経験値になったのかの判断が難しいです。宮部久蔵というのは、不思議な役でした。

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