『キングオブコント』結成14年かまいたちが悲願の優勝“観客ファースト”が功奏す

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コント芸の日本一を決定する『キングオブコント2017』の決勝が、1日にTBSで生中継され、お笑いコンビ・かまいたち(山内健司・濱家隆一)が優勝。直後に行われた会見で、2人が10代目王者の座に輝いた喜びを語った。

今年で結成14年目、昨年は決勝に初進出するも3位と、優勝を逃してしまったかまいたち。この1年、単独ライブを重ねたりさまざまなネタを作ったりと、優勝に向けて懸命に取り組んできた。そして今年、1stステージで学生が告白の練習をするネタを披露し464点、ファイナルステージできつすぎて脱げないウェットスーツのネタで478点、合計942点を獲得し堂々の優勝を果たした。

会見にて、濱家は「ずっとコントをやってきたから、コントで1番と言われている大会で優勝できて嬉しい。普段大阪で活動しているが、支えてくれている仲間やお客さんに感謝」と感無量の様子。山内も「去年は3位だったから1位獲らないとダメだと思っていた。濱家くんは楽天クレジットの審査にも落ちてるし(笑)、やっぱり1位じゃないと認めてくれないんだなって」と相方をイジりつつ、優勝の喜びを噛みしめた。

1本目のネタについて、濱家は「練習通り、やりたい間(ま)でできた」と満足げ。全てのネタを書いている山内は「本当は別のコントをしようと思っていたけど、最近作ったネタを披露した。(完成度は)奇跡の間に合い方だった」と喜んだ。また初出場だった去年の経験も活きたそうで、「去年は審査員の方々に恐れおののいていたんですが、今年は事前に、“審査員はもちろんだけど、お客さんのことを笑わそう”と2人で話した。自分たちの間(ま)で、寄席みたいな感覚でやろうって。審査員をなるべく見ないようにしていた」と“観客ファースト”を意識したことが、良い結果に繋がったことを明かした。

2本目のネタについては「大阪のロケでよくウェットスーツを着るのですが、本当に脱げないことが多かった。それがネタ作りのきっかけ」と濱家。山内も「本当に大変」と頷きつつ「作ったのは僕なんですけど」と、アピールも忘れなかった。

また今回は、初進出のコンビが多く出場しており、中でも結成5カ月の新星・にゃんこスターが、1stステージで斬新なリズムネタを披露。ジャングルポケットやアンガールズといったベテランを抜かし、暫定首位に躍り出た。ファイナルステージでも、彼らがネタを披露する最後まで、「まさかにゃんこスターが優勝か」とネット上が騒然。その結果、ファイナルステージで462点、合計点数928点を獲得して2位に終わったが、この番狂わせについて、濱家は「とんでもないネタだ、点数もバッチリ行っていてやめてくれと思った……」と心境を告白。山内も「異種格闘技でドロップキックされた気分。審査員受けも良かったので、“もう一度コントってものを考えてください! いいんですか!?”と思いました(笑)」と本音を明かした。

また、東京進出の可能性について聞かれると、山内は「めちゃめちゃあります」とやる気満々。「『水曜日のダウンタウン』と『開運!なんでも鑑定団』に出たい」と意欲を見せた。最後に、濱家は「たまたま優勝できただけなので、調子に乗らずやっていきたい」と真摯なコメントで、今後の飛躍を誓っていた。

『キングオブコント2017』ファイナリスト10組の成績は以下の通り。

<ファイナルステージ進出者>
1位 かまいたち(決勝進出2回目)464点+478点=942点
2位 にゃんこスター(決勝進出初)466点+462点=928点
3位 さらば青春の光(決勝進出5回目)455点+467点=922点
4位 ジャングルポケット(決勝進出3回目)452点+458点=910点
5位 アンガールズ(決勝進出初)452点+452点=904点

(点数は、第1ステージの獲得点数+ファイナルステージの獲得点数=合計獲得点数)

<第1ステージ進出者>
6位 わらふぢなるお(決勝進出初)434点
7位 アキナ(決勝進出3回目)432点
8位 ゾフィー(決勝進出初)422点
9位 パーパー(決勝進出初)421点
10位 GAG少年楽団(決勝進出初)419点

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