桐谷健太、俳優は「変態じゃないとできない」と持論展開

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俳優の桐谷健太が、3月5日放送の『情熱大陸』(MBS/TBS系ネット、毎週日曜23:00~)に出演、俳優業の分岐点となった時のことを明かした。

人気CMに出演したことをきっかけに、2016年は自身が歌う「海の声」の大ヒット、紅白歌合戦の初出場、日本有線大賞・日本レコード大賞受賞、ドイツ・ベルリン国際映画祭への出席と、大きな飛躍を遂げた桐谷。

どの現場でも“その場の直感”を大切にしているという桐谷は、23歳の時に初出演した映画「ゲロッパ!」(2003年)が俳優人生の分岐点で、その時“直感に頼るタイミング”を見つけたと告白。劇中では、西田敏行演じるジェームス・ブラウンが大好きなヤクザの子分を熱演。飲食店で突然組の解散を告げられ、「いやや」と号泣する演技を見せた。実は当時、井筒和幸監督からは「こんな感じで泣いてくれれば」と、軽く涙を拭う仕草を見せられたという。しかし桐谷は自身の直感を大切にしたのか、元々考えていた子どものように大声で泣く演技をして見せた。すると、カットがかかった瞬間、井筒監督から「お前、それで行け!」と言われたのだった。当時を振り返り、桐谷は「あそこでもし監督の言う通りにしていたら、全然違う人生だったかもしれない。そう思うくらいのすごい分かれ道だった」としみじみ語った。

そんな桐谷は、今年12月公開予定の映画「ビジランテ」にて主演に決定(大森南朋、鈴木浩介とのトリプル主演)。撮影前には入江悠監督と入念に打ち合わせ、疑問は全部ぶつけ、自ら提案も。そうして、最後の最後で“直感”に頼るのだという。

そうして迎えた1月には、深夜、気温が氷点下の川に何度も浸かったり、素手で必死に土を掘ったりと、深夜にも関わらず大変なシーンが撮影された。その合間、髪を濡らした桐谷は「どこかで燃える、楽しいというのがある。だから……ちょっと変態なんでしょうね。変態入ってないとできない(笑)」と、疲れと満足感が入り交じった表情を見せた。

“直感”を大切にしてここまで来た桐谷。「5年前ではできなかっただろうという役が入ってきたり、それをスッとできたりする喜び……それが面白い」と、俳優業の醍醐味もかみしめている様子。オフの日には二子玉川で日光浴をしたり、通行人の子どもと気さくにコミュニケーション。“直感”で演じる男は、普段も飾らないまま素直に生きているようだ。

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