『渡鬼』新作で「幸楽」が24年ぶり改装…見納めとなる現店舗に潜入

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二夜連続特別企画・橋田壽賀子ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系列)が、9月18日(日)と19日(月・祝)それぞれ21時より放送。今回は、長年ドラマの舞台となってきた中華料理店「幸楽」が24年ぶりに改装するというストーリー。それに伴い、見納めとなる現店舗のスタジオセットが公開された。

1年半に書き下ろされた今作は、「幸楽」を40年以上も切り盛りしてきた五月(泉ピン子)が周囲から孤立。店舗の改装と休業が、自分に相談もないまま決まったことに立腹した五月は、娘の愛(吉村涼)に絶縁宣言するも、逆に「みんなから嫌われていることがわかっていない」と言い返されて大きなショックを受けてしまう。また、勇(角野卓造)と五月の長男・眞(えなりかずき)の妻・貴子(清水由紀)が妊娠するなど、めでたい話題も織り込まれる。

1990年に連続ドラマとしてスタートし、近年はスペシャルドラマとして放送されている同作。「幸楽」は、第一期(1990~1991年)の終盤、現在の5階建てビルに建て替えられた。1階を店舗、2階を住まい、3階以上を賃貸(家主は別)にし、1992年より24年もの間精力的に営業。店が繁盛し1階だけでは手狭になったり、子どもたちが独立し使わない部屋が出てきたりと、環境が変わっていったことに伴い、今回2階の一部を店舗にすることが決まった。

待望の新店舗は、19日(月・祝)放送の後編にてお披露目されるが、それに先駆け、「幸楽」のセットが公開。店内の壁に勇の調理師免許証が飾ってあったり、レジカウンターの下には何本もの紹興酒が並んでいたりと、実に細かい作りに。厨房にも、実際の料理人も使う本格的な調理器具が所狭しと並べられている。それらを使い実際に調理していたため、使い込んだような独特の風合いが出ており、24年という歳月の長さを感じることができた。

今作について、泉は「五月が孤立してあちこち訪ねる話なので、出番はものすごく多いです。全体の9割以上は出ているんじゃないですか。まさに“渡る世間は五月ばかり”。今までで初めてです。セリフもたくさんあるけど、自分としては今までの集大成だと思って、初心に返って演じています」とコメント。「幸楽」の改装については「自分たちの時代から娘夫婦の代に移っていく。世代交代は仕方がないけど、長い間親しんできた店が改装で変わってしまうのは寂しいですね」としみじみ語っている。

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