仲村トオル、映画『64-ロクヨン-前編/後編』スピンオフドラマで“事件に関わらない”警務役を熱演

2016年04月15日 06:00

佐藤浩市主演の映画『64-ロクヨン-前編/後編』が、5月7日(土)、6月11日(土)に連続公開される。

横山秀夫による、累計発行部数130万部突破の同名ベストセラー小説が原作の本作は、たった7日間で終わった昭和64年に起きた未解決の少女誘拐殺人事件(通称“ロクヨン”)と、それを起点に勃発する県警記者クラブを巻き込んだ警察内部の対立、さらに14年を経て新たに起きる“ロクヨン”模倣の誘拐事件を、県警の広報官の葛藤と共に描いた衝撃作。主人公の広報官・三上義信役を演じた佐藤のほか、綾野剛、榮倉奈々、瑛太、永瀬正敏、夏川結衣、緒形直人、窪田正孝、坂口健太郎、椎名桔平、滝藤賢一、奥田瑛二、仲村トオル、吉岡秀隆、三浦友和といった各世代を代表する俳優陣が顔を揃えている。

また、この春「月曜名作劇場」としてリニューアルしたTBS月曜21時の2時間枠では、仲村演じる警務部の人事権者・二渡真治を主人公に迎えたスピンオフドラマの放送も決定。4月18日(月)には『横山秀夫サスペンス 陰の季節』が、4月25日(月)には『横山秀夫サスペンス 刑事の勲章』が、それぞれ放送される。

今回は、これまでさまざまな刑事役を演じてきた仲村トオルさんにインタビュー。ドラマ・映画の見どころ、直接事件に関わることがない人事という位置にいる二渡(ふたわたり)の役作り、刑事ドラマにおける今と昔の違いなどを語って頂いた。

――映画の台本を読んだ感想はいかがでしたか?

事前にキャスティングを聞いていたので、台本を読みながら、頭の中で皆さんが動いてくれて、本当に面白い、傑作になる予感がしました。映画に深く関われる佐藤浩市さんや永瀬正敏くんたちが羨ましくもあり、ドラマでは、その嫉妬に近い感情をぶつけるように演じた(笑)部分もありましたね。

――ドラマの台本の感想はいかがでしたか?

映画では、女の子の誘拐殺人事件が、昭和が終わるという大きな出来事のなかで、とても小さなこととして扱われてしまったことが描かれていますが。 2本のドラマでは、さらに小さいというか、「これだけのことのためにこんなに事を大きくしてしまったのか」というような出来事が描かれています。台本や原作を読んで、遠くにいる人からは小さく見えても、当事者にとっては決して軽くはない、重大な事件が世の中にはたくさんある、と感じました。スタッフもキャストもそういう意識を共有して臨んだので、今回のような作品に仕上がったんだと思います。

――これまでにさまざまなタイプの刑事を演じてきた仲村さんですが、今回演じた二渡の役作りはどのように行いましたか?

2本のドラマは、平成13年(2001年)という設定ですが、撮影は映画の方が先だったんです。当初は探り探りでしたが、人事担当というのは、他人に感じている印象を周囲の人物に悟られないように、あまり感情を表に出さないでいるんじゃないかと思ったんですね。例えば、二渡は三上を「高い能力を持っている」と認めているし、人としても良い印象を持っているのですが、そういうポジティブな感情も表に出していません。一方で、この部署はこの人にとって適所ではない、逆にこの部署にとってこの人は適材ではないという気持ちがあっても、普段は表に出さず、人事という形で表現するのが二渡なのかな、と。でも、人事というのは、表面的には冷静に見られがちでしょうが、実は義理人情にとても敏感で、繊細な感覚を持つ人じゃないとできないんじゃないか、と演じてみて思いました。人材を駒のように動かす作業ではありますが、組織が悪くならないように、という目的があって、そこに向けて配慮していく。他人の人生に関わる仕事で、神様ではなく自分も人間なのに、俯瞰で全体を見渡している面もあるので、個人的にはやりたくないタイプの仕事だと思いましたが(笑)。

――実際に人事をしている人の話を聞いて参考にしたことはありますか?

何年も前、一緒に働いてきた仲間や部下をリストラする仕事に就いた知人の話しを聞いたことがあるのですが、彼が選んだのは「自分はできないから自分の首を切る」という結論でした。僕は大きな組織に属したことがないので深くはわからないですが、僕が同じ立場になっても、仲間を切る勇気はないので同じ結論を出すと思います。ドラマでも「窮屈な仕事だな」というセリフがあるのですが、本当にそうだと思いました。でも、二渡を演じるにあたって、義理人情もあるし、各々の事情に対して敏感ではいるけど、踏み込み過ぎないようにしようという部分は、ヒントになりました。ただ、情と理があった場合、二渡は情で決断をするようなシーンも多かったです。僕も「二渡はそういう人であってほしい」という願いのようなものを感じながら演じていました。

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