『吉田類の酒場放浪記』二子玉「川よし」珍しいブリのハム登場 ひと手間かけた魚料理

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酒場詩人・吉田類が、酒場という聖地へ酒を求め、肴を求めさまよう番組『吉田類の酒場放浪記』(BS-TBS、毎週月曜21:00)。1月18日の放送回では、東京・二子玉川にある居酒屋「川よし」を訪れた。

「川よし」は、二子玉川では数少なくなった戸建ての個人経営による居酒屋。若いマスターの念願で開業、サラリーマンを定年退職した父、母が店を手伝っている。店に入ると、奥にカウンター、手前にテーブル席ふたつ。団体用に2階の広間もある。

料理熱心なマスターは、魚をメインにひと手間かけた料理を提供。厳選された各地の地酒、焼酎が揃い、料理と合わせるのも楽しい。吉田はまず、超辛口の「本醸造 山丹政宗 辣(らつ)」(愛媛)からスタート。そこへ出てきたお通しは、あん肝とカブの酢漬け。これだけでも日本酒が進む。

次に、この時期だけ出しているという北陸の郷土食、鰤(ぶり)ハムが登場。塩漬けにして日陰干しにしたもので、切り身はツヤツヤと美しい。吉田は、その丁寧な仕事に感心しながら味わい、「ほんのりと塩味。鰤が本来持っている脂の味が出てますね」と唸っていた。

二杯目の日本酒は「雨後の月 純米しぼりたて 無濾過生原酒」(広島)。箸休めには、くわい煎餅。吉田は「味がさわやかなんですね」と気に入った様子。店主、その両親、常連客と話に花を咲かせる。

さらに、3年熟成もの「最古蔵 米焼酎」(熊本)のお湯割り、肴は太刀魚の塩焼。身を四つ編みにしており、店主の繊細な手つきが発揮された一品だ。吉田は「髪の毛に付けたい感じ。太刀魚の女学生焼き」と冗談めかしながらも、「うん、塩加減もちょうど。やわらかい。香ばしい。爽やかですね」とご満悦。

シメは店の名物・雪見鍋。たくさんの野菜と白身を鰹出汁で。仕上げに、たっぷりの大根おろし入れるのがポイント。これには、ひれ酒を合わせた。「大根の感触が残っているのがすごくいいです」と顔を綻ばせた吉田は、今回のゆったりした時間を「世田谷時間」と表現。ほろ酔いで夜の街に消えていった。

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