『マツコの知らない世界』迷宮として名高い渋谷駅 地下貯水槽にカメラ初潜入

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日常に潜む様々な“知らない世界”に精通したゲストが登場し、マツコ・デラックスにその魅力をプレゼンする番組『マツコの知らない世界』(TBS系列)。12日放送の2時間スペシャルで、渋谷駅を研究して18年という田村圭介さんが、意外と知られていない「渋谷駅の世界」について熱く語った。


■いつかは「世界遺産」に!?
2027年の完成を目指して、100年に一度の大工事が行われている渋谷駅。昭和女子大学環境デザイン学科の准教授である田村さんは、そんな変わりゆく駅を18年も研究しているとか。「100年後、渋谷駅は必ず世界遺産になる!」と語る彼の根拠は二つ。一つは“世界最高峰のツギハギ具合”。年を経るごとに鉄道の路線が増えていった渋谷駅は、その度にツギハギで階段を作っていったため、まるで立体迷路のよう。もう一つは“駅の真ん中を川が走っているありえない構造”。古くから「渋谷川」が流れている。田村さんは、この二つの特徴がひと目で分かる世界に一つだけの巨大模型を披露。地上3階~地下5階の渋谷駅構内が1/100サイズで再現されている。田村さんの長年の努力の“結晶”を間近で見たマツコは「狂気性を感じるわね。私だったら1億円貰ったって作らないわよ(笑)」と。


■複雑怪奇な渋谷駅
その複雑な構造から、ネット上でも度々“迷宮”として話題になる渋谷駅の変化を7つの年代に分けて表現した、田村さん自作の模型もスタジオに登場。1885年から2013年までの時代の流れが分かる。

<3つの転換期>
・1885年 山手線の開通で駅誕生。現在の渋谷駅は谷底に位置するため、当時は水害を避けるべく高い場所に作られた。
・1923年 関東大震災で東京の人口が下町から山の手へ移り、渋谷駅が大変化。1927年に東横線、1930年は井の頭線、そして銀座線が1938年に開通した。銀座線のホームが地上に作られ、それが渋谷駅の“カオス状態”を作るきっかけに。また、1951年~53には、渋谷の空の遊覧を楽しむことができた「ロープウェイ ひばり号」も存在した。
・1964年 東京五輪を機に現在の渋谷駅に。銀座線を移動させて東急西館を完成させ、東横線のかまぼこ屋根も同時期に出来上がった。

その後、1996年に埼京線が開通し、田村さんいわく「コギャルやチーマーなど、現在につながる渋谷文化が確立した」。


■渋谷駅に救世主現る!
130年間、渋谷駅が悩まされ続けている水問題。過去5年でも7回の冠水を記録している。今回は、東急電鉄協力の下、水問題を解決するために作られた貯留槽がある地下に初めてテレビカメラが潜入。銀座線の地下周辺に建設中の超巨大貯留槽を田村さんがリポートした。水害時に下水処理しきれなかった水を一時的に貯める施設は25mプール8杯分、約4000トンの雨水を貯めることができるとか。天候が回復したら下水本管に排水するらしい。渋谷駅を水害から守る“救世主”が現れるまで、あと3年。完成が待ち遠しい。

番組の最後には、マツコと田村さんがスタジオを飛び出し、パナソニック東京汐留ビルへ。そこで、2027年の渋谷を体感した。こちらもテレビ初登場となる未来の渋谷の映像に二人も大興奮していた。


この日は他に、物心ついた頃から毎日食べているという楠田枝里子さんが「チョコレートの世界」を、お肉のことなら何でもお任せと語る田辺晋太郎さんが「フライドチキンの世界」を紹介した。

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