『吉田類の酒場放浪記』西日暮里「串道楽」赤ちょうちんで繊細な刺身が味わえる名店

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酒場詩人・吉田類が、酒場という聖地へ酒を求め、肴を求めさまよう番組『吉田類の酒場放浪記』(BS-TBS、毎週月曜21:00)。12月14日の放送回では、東京・西日暮里にある居酒屋「串道楽」を訪れた。

もうすぐ創業30年を迎える「串道楽」は、店内に入ると小さなカウンターと小上がりが見える、こぢんまりとした佇まい。屋号にもある“串”も旨いが、マスターが築地から仕入れる魚を使ったメニューが人気だ。

吉田は、飲み比べセットでスタート。900円で5種類の日本酒が飲める、おトク感のあるメニューで、この日も越州参乃(新潟)、菊姫(石川)、久保田千寿(新潟)、道灌(三重)、奥の松(福島)といった、いずれ劣らぬ名酒ばかり。お通しは、とろろにうずらの卵を落としたもの。まずは奥の松を味わった吉田は「辛口と言っても、魅惑の辛口といいますか」と、早くもご機嫌。

そこに、常連客オススメの刺身が登場。活馬づら刺に「白身の中でも王者に近い。こんな透明で、この甘み」と、活おこぜ刺に「ほんのり紅が差しているんですね。いいですね、この味わい。世界中の人にこの贅沢を分かって欲しい」と吉田。続いて出てきた、しめさばの丁寧な仕事にも思わず顔がほころぶ。

シメは、金目鯛のかぶと煮。白川郷 純米にごり酒(岐阜)と共に堪能した。数々の酒場を巡ってきた吉田をして「繊細な旨味を分かってるマスターだからこそ、出せる味でしょうね」と言わしめた今回の店。表の赤ちょうちんがやけに印象的だが、寡黙な店主の目利きと腕は確か。今宵も吉田は、ほろ酔い気分で二軒目の酒場を求めて西日暮里の街に消えていった。

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