東山紀之「引退」についてアスリートと自身の活動を重ね合わせる

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東山紀之が語りを務めるドキュメンタリー番組『バース・デイ』(TBS系列、毎週土曜17:00)が、12月5日(土)で放送500回目を迎える。20日、都内で収録を終えた東山が、番組に対する思いを語った。

2005年9月にスタートした同番組では、夢を抱き、戦いに挑み、過酷な現実に直面したアスリートに訪れる“忘れられない大切な一日”を『バース・デイ』と呼び、勝利と敗北の瞬間に密着。放送500回目には、柔道家の吉田沙保里とサッカー選手の澤穂希を迎え、東山が超一流アスリートの“マインド”に迫る。

10年にわたり同番組に出演してきた東山は「この番組のおかげで、さまざまなアスリートの考え方や哲学、経験などを消化させていただけた。前身番組『ZONE』(1999年~2004年)から数えると約15年。僕のキャリアの半分を占めていると考えると、嬉しくもあり恐ろしくもある」としみじみコメント。東山にとって、『バース・デイ』は「俳優もアスリートだと思わせてくれた番組」だという。「トレーニング方法含め、さまざまな一流の方々を見て、僕もそれを同じようにしていないと説得力がないと意識することができた。『バース・デイ』のナレーション前には必ずトレーニングをし、万全の状態に整えている。体を目覚めさせると“よし、今日も読むぞ”と思えてきて、自分もアスリートになった気分になるんです」と力強く語った。

また、500回目のゲストである吉田と澤については「それぞれ道を切り拓いてきた方々。吉田さんには、リオ五輪では4連覇を狙うことなど、女性アスリートならではの生き様を深く伺った。澤さんからは結婚を含めたお話などが聞けた。今頑張っている女性の方にぜひ見て頂きたい」と見どころをアピール。さらに「女性は負けるまで辞めない部分がありますよね。それがスポーツと組み合わさると、無敵になる。女性アスリートも若い方が増えてきたので、番組で女性の内面をもっと描くことも必要だと思う」と語った。

さらに東山は、アスリートに必ず訪れる“引退”と自身の活動を重ね合わせる。「スポーツをやっている人は必ずいつか引退するので、その覚悟がプレーに出ていると思うし、それをどう先に延ばすかという努力をしている。僕たちは引退というハッキリとした線引きがないので、いつも走っていなきゃいけない辛さがある。芸能は、やればやるほど人として熟成されていったものが出ますが、辞めたいと思っても辞められるものでもない。そういう意味では、アスリートは潔さがあるので、羨ましく感じる部分はありますね」と胸中を明かした。

そして、これまで取り上げた中で、特に印象的だったアスリートを聞かれると「2005年に特集した亀田一家。ナレーションさせていただいた時に存在を知り、世界チャンピオンまで行き、そして先日興毅くんと大毅くんが引退。彼らは、常に“いるな”と思う感じ。いつか彼らに会ったら、僕はどんな存在かを聞いてみたい」と目を輝かせていた。

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