岡田准一、標高5,200mの過酷ロケで赤黒く日焼け「日が経つほど辛くなるのを楽しみたい」

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岡田准一主演、2016年3月12日(土)公開の映画『エヴェレスト 神々の山嶺』の製作過程報告会見が、25日に東京国際映画祭会場にて行われ、製作代表・角川歴彦KADOKAWA取締役会長、監督・平山秀幸、原作・夢枕獏が登壇した。

本作は、岡田演じる野心家のカメラマンや、阿部寛演じる伝説のクライマーが、世界一高い山・エヴェレストに挑む姿を描いたスペクタクル感動超大作。全世界で翻訳され、大ベストセラーとなっている夢枕の山岳小説「神々の山嶺(いただき)」が原作となっている。

角川は「最初にお話を聞いた時、映画化にはスケールが大きすぎて手に追えないと遠慮したが、いろいろ調べているうちに、実はいろいろな映画人が映画化したいと挑戦していたと分かった。そういう作品に挑戦できたことを嬉しく思う」と製作のきっかけを告白。また、夢枕は「(映画化が実現したのは)今でも信じられない気持ち。スタッフ、角川会長、平山さん、皆さんの思いで実現したと思っている。自分の書いたものが映像で見られること、また現地でも見させてもらったこと、これはもう感謝でいっぱい」と感激の様子を見せた。現在編集まっただ中という平山は「今まで高尾山くらいしか登っていないくらい、高所恐怖症です(笑)」と冗談を交えながら「企画が始まった時点で覚悟を決めた。現地スタッフ、コーディネーター、あらゆるスタッフに支えられて僕も俳優も仕事ができた」と振り返った。

今回は、岡田をはじめ、阿部、尾野真千子らが、実際にネパールに飛び、カトマンズやエヴェレストの標高5,200メートル付近で撮影を敢行。会見では、撮影の様子が収められたメイキング映像が初公開された。高地特有の赤黒い肌に日焼けした岡田は「日にちが経つほど辛くなっていくのを楽しみながら、撮影したいと思います。来て良かった。エヴェレストがちょっと違って見える」と、過酷な中にも充実した表情を見せてコメント。阿部は「ここに来なかったらできないものがある。スタッフはどこの人間かわからないほど顔が日に焼けている」と語っていた。

この映像を受け、角川は「5,000メートル以上の山に、実際に3人の俳優が登ることが大前提だった。平山監督のその思い、そして日本にはそういう俳優がいるということに、心から敬服します」と敬意を表した。また、ヘリコプターで本編撮影隊を見に行った時のことを振り返り「ヘリの操縦士が“行けるところまで行こう”と言うので、5,800メートル付近まで行った。そこからのパノラマの景色は生涯忘れられない」と感想を。さらに、撮影までに4回エヴェレストに行ったという平山を「4回ですよ! そんな監督は世界でも平山さんだけ。本当にご苦労様でした」とねぎらうと、平山は「映像を見て、もう一度エヴェレストに行きたくなった。スタッフ・キャスト誰一人高山病にかからなかったのだが、カトマンズまで戻った時に“実はそれはすごいことだ”と言われた」と告白、「エヴェレストという神々に一番近い場所で、ソウルムービーを目指したい」と完成に向けた決意を表明していた。

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