桐山漣『おじさんはカワイイものがお好き。』でヒステリックとデレデレのギャップを披露!

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桐山漣
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8月13日から放送がスタートしたプラチナイト木曜ドラマF『おじさんはカワイイものがお好き。』(読売テレビ・日本テレビ系、毎週木曜23:59~)。ツトムによる同名漫画(「COMICポラリス」にて現在連載中)をドラマ化した本作は、眞島秀和さん扮するイケオジ・小路三貴が主人公。その小路と同じ会社に勤め、小路をライバル視している隣の課の課長・鳴戸渡を演じるのが桐山漣さん。

鳴戸は35歳にして課長職につくなど、非常に優秀な社員だが、社内で人気のある小路に、強い敵意を持つなどヒステリックで物言いが厳しいことから、部下には「ワンレンメガネ」と揶揄されるような男。しかし、実は大の猫好きで、猫の前ではデレデレになってしまうという一面を持つなど、一筋縄ではいかない人物だ。

そんな落差のある激しいギャップに挑む桐山さんに作品の見どころや、意外な野望(!?)などについてお聞きしました。

桐山漣
桐山漣

――桐山さん演じる鳴戸はヒステリックで物言いが厳しい社員ということですが、台本を読んでどんな印象を持ちましたか?

(眞島演じる)小路さんは思ったことをあまり表情に出さないタイプなのですが、鳴戸は思ったことが行動や言葉に全部出てしまう人。その対比が面白いなと思いました。

――そんな彼ですが、大好きな猫を前にしたときの態度が普段と全然違うという一面も。

鳴戸は猫好きを隠しているのですが、カバンを開けると猫じゃらしやちゅ~る(猫用のおやつ)がいっぱい出てくるなど、そのギャップを楽しんでいただけると嬉しいですね。でも鳴戸に限らず、登場人物みんなにギャップがあるんですよ。そこも本作の見どころだと思います。

――ギャップを演じる部分で、現場で話し合ったりされるのですか?

俳優を結構動かすタイプの監督さんで。台本を読んでいたときのイメージをはるかに超えた演出がくるので、毎回新鮮な気持ちで現場に臨めています。

――では瞬発力が要求されますね。

そうですね。ドライから本番までに結構いろいろなことを考えます。監督から「カットをかけない限り芝居を続けてください」と言われているので、全力でやっています。

――二面性を出すのは難しいですか?

う~ん。人って誰しも二面性ってあると思うんです。赤ちゃんや動物を目の前にすると、顔が緩んだり、言葉が柔らかくなったりしますよね。そういう見られたら恥ずかしい部分が見どころだったりするので、思い切りスイッチを切り替えてやっていこうと思っています。

――桐山さん自身もそうした二面性は自覚していますか?

ありますよ(笑)。家に帰ればめっちゃグデってします。僕も動物が大好きなので、可愛い動物を前にすると、自然と顔がほころんでいると思います。

――どんな動物が好きなんですか?

犬も猫も大好きです。でも最近気になっているのがカワウソです。

――カワウソ?

好きすぎて、どうやったら飼えるのか結構調べているんです。でもかなり(値段が)高いんですよ。しかも世話も大変なので、一人暮らしでは難しいのかなと躊躇しています。10年後、20年後にでも飼えたらいいなと……。

――カワウソのどういうところに魅力を感じますか?

犬や猫って餌をあげると、口から行くじゃないですか。でもカワウソは手でとるんです。それがめちゃくちゃ可愛いんです。鳴き声は結構うるさいのですが、動画を観ているうちに、その音もすごくいいなと思えるようになってきました。

――では動物好きの鳴戸の気持ちはわかりますね。

はい。僕は猫に結構好かれるようで、カンボジアに行ったとき、野良猫が普通に寄ってきましたし、沖縄に旅番組のロケに行ったときも、僕の膝の上に乗って寝だしちゃったんです。番組も、僕が猫を抱っこしているところから始まっていました(笑)。でも今回僕は猫に嫌われる役なので、そこはしっかり演じ分けたいと思っています。

――眞島さん演じる小路はいかがですか?

鳴戸は、小路さんのことを一方的に敵視していて。普通に考えて鳴戸みたいな部下がいたら嫌だろうなと思います(笑)。でも小路さんっておっとりしていて大人の余裕があるので、鳴戸に対しても物腰が柔らかいんです。だから、ふと見せる小路さんの笑顔に鳴戸はドキッとしてしまったりするんですよね(笑)。

おそらく、鳴戸は人の笑顔に触れてこなかった人生だと思うんです。だからなおさら小路さんの笑顔にグッとくるんでしょうね。嫌な態度をとるのも、鳴戸的にはコンプレックスやジェラシーがあるんだと思います。

――今回はおじさんと若者に挟まれた立ち位置の役ですが、桐山さん的には何歳ぐらいから“おじさん”だと思いますか?

難しいですね。自分が高校生ぐらいのときは30歳と聞いただけでおじさんだなと思っていましたが、自分が30歳を超えると、全然そんな感じはしないですからね。個人的には自分で「おじさんだな」と思ったときが、おじさんになったときかなと思います。もちろん人から言われることもあると思いますが、大半の男性はおじさんと言われたら2mmぐらい傷つきますよね(笑)。でもその時々の時間をしっかり楽しんで過ごしていれば、おじさんと呼ばれる年齢になっても、怖いことはないのかなと思います。

――年を重ねることはポジティブに考えている?

そうですね。怖さはまったくないですね。“イケオジ”って言葉もありますから、そっちを目指します(笑)。

――NHKで放送されていた『いいね!光源氏くん』の中将役など、コミカルな役柄を演じる機会も増えてきましたね。

コミカルな作品は大好きなんです。普段あまり面白いことも言わないし、たいして面白い人間ではないと思っているので、役を通してギャップを楽しんでいただけるのはありがたいです。これからもそういう役に巡り合えたら、どんどんトライしていきたいです。鳴戸にもコミカルな部分があるので、しっかりとまっとうしていきます!

――いろいろな桐山さんの表情が楽しめそうですが、最後に見どころを教えてください。

いい年をした大人たちが、人に言えない趣味に目を輝かせている姿を楽しんでいただければ。鳴戸もいろいろな人と出会うことでどんどん変わっていきます。その変化を見届けていただければ嬉しいです。

(取材・文:磯部正和)

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