石原さとみ、難解な小説に悶絶『地味スゴ』での1コマ

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石原さとみが主演を務める日本テレビ系の連続ドラマ『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』(毎週水曜22:00~)。11月9日放送の第6話では、子ども向けの新雑誌が創刊されるまでの様子が描かれた。

原作は、宮木あや子による小説「校閲ガール」シリーズ(KADOKAWA刊)。オシャレが大好きな悦子は、夢のファッション編集者を目指して出版社に入社。しかし、配属されたのは、超地味な校閲部だった。そこで、小説の些細な点が気になって舞台となる北海道に直行したり、週刊誌が追う事件の真実を確かめに現場に潜入取材したり、時には、矛盾点を作家に訴え内容を大幅に変更させるなど、校閲の仕事を超えて大暴れ。「……あれ? この仕事、地味にスゴイ?? いえいえ、私がなりたいのはファッション編集者ですからッ!」と思いながら、今日も“ド派手ファッション”という戦闘服に身を包み、校閲の仕事に立ち向かっていく。

第6話では、子ども向けの新雑誌「月刊こどものべる」を創刊することに。付録の校閲を担当する先輩社員の藤岩(江口のりこ)は「山折、谷折、差し込み線など、書かれている順番通りに作ればちゃんと完成するかを確かめているのです」と悦子に説明。すると、悦子は藤岩の作った付録を取り上げ、「あれー? 藤岩さんの作ったの折線がはみ出していますよ。絶対私の方が向いています! ビジュアルセンスなさすぎじゃないですか?」と猛アピール。藤岩は「校閲者にビジュアルセンスなんて必要ありません」と応じ、悦子は小説パートの校閲を担当することになる。

小説は、「その寡婦は、沓脱ぎで履物を脱ぐと、慣れた仕草で下駄箱にしまい、楚々とした背中を見せて厠へと向かった」など、言葉遣いが難解でとても子どもが理解できるようなものではなかった。悦子は「子どもには難しい」と主張するが、藤岩は「極めてわかりやすい美しい文章だと思います」と対立。悦子が「夫がいなくなって一人になった女(寡婦)が、玄関(沓脱ぎ)で靴を脱いでそれをしまって、お美しい(楚々とした)背中を見せてトイレ(厠)に行った。これを解読するために何回辞書を引いたことか」と熱弁する。しかし、藤岩は「そもそも本を読むという行為は、難解な言葉、難解な表現を学ぶという重要な役割があるのです。平易な言葉、平易な表現を使っていてはその学びの機会を奪うことになるのです」と切り返し、「それで本を読むのが嫌になっちゃったら?」(悦子)、「それはその本と縁がなかったということです」(藤岩)、「手に取った時点で縁はあるでしょ」(悦子)と終始激しく言い争う。

そこで、作家が子ども向けの作品を書くことに納得していないのではないかと疑問を抱いた悦子は、担当編集の貝塚(青木崇高)に意見するが、貝塚は「そんなことはない」と反発。衝突する二人に、たまたま景凡社を訪れていたバイク便の男性・桐谷(安藤政信)が「その人(貝塚)は売れれば何でもいいんですよ」と声を掛ける。彼は、かつて貝塚が担当していた元作家で、自分の筆を折った貝塚を恨んでいた。

そんな中、小説の校閲をする悦子は「莞爾として笑った(にっこり笑うさま)」の意味を調べるなど、壁にぶつかりながらも作業を進めるが、小説の作者が「作品を引き上げる」と言い出して掲載できなくなってしまう。その後、その穴を埋めるべき作品が、桐谷の書いていた戦隊モノをテーマにした小説に決定する。貝塚から「この作品をたくさんの子どもたちに読んでもらいたい。納得した形で作品を世に送り出したいんだ」と頼まれ、その情熱に負けた悦子が校閲を担当することに。校閲部のメンバーも集結して、無事に翌朝6時までに作業が終了。何とか、原稿を間に合わせるのだった。

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