松坂桃李主演『視覚探偵 日暮旅人』堤幸彦監督の演出を原作者が絶賛

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松坂桃李主演で、人気小説を実写化したスペシャルドラマ『金曜ロードSHOW!特別ドラマ企画 視覚探偵 日暮旅人』(日本テレビ系)が、11月20日(金)21時から放送。放送に先駆け、先行試写を鑑賞した原作者の山口幸三郎氏がコメントを寄せた。

本作は、ドラマ『SPEC』シリーズ(TBS)などで知られる堤幸彦が監督を務め、累計45万部を突破している「探偵・日暮旅人シリーズ」(メディアワークス文庫 刊)を実写化。主人公・日暮旅人(松坂)は、過去のある出来事が原因で五感のうち聴覚、嗅覚、味覚、触覚を失い、残された視覚だけを頼りに調査をしている“探し物探偵”。音や匂いや温かさや冷たさを目で視ることができる特殊能力を持っている。そんな旅人の前に、とある事件をきっかけに保育士の山川陽子(多部未華子)という女性が現れる。旅人の特殊能力を疑う陽子だったが、次第に能力を信じるだけではなく、旅人の人柄に惹かれていき、旅人の心の中に潜む闇に灯りを照らしたいと心から願うようになる。

鑑賞を終えた山口氏は、「大変面白かったです! あっという間の二時間でした。原作者としてではなく、“原作を知る一読者”という立場で視聴させて頂いたつもりでしたが、“そうきたか!”と唸る展開ばかりで終始惹き付けられました。堤幸彦監督の演出の素晴らしさについてはもはや語るまでもないでしょう」と興奮気味に語った。さらに、「個性溢れるキャラクター同士のコミカルな掛け合いで笑いを誘い、そうかと思えばシリアスへと急降下させて不安を煽り、奇妙さと仄かな不気味さをやがて切なさへと昇華させている。そうして最後まで見終わった時、全体に漂う独特の空気感がえも言われぬカタルシスを視聴者に与えるのです」と評して絶賛。

また、「親子愛をテーマに置いたのでしょう。主人公の日暮旅人と里子の百代灯衣(住田萌乃)との絆が物語の核となっており、結末へ至る過程の中で“親子とは?”を考えさせられる場面がいくつも登場します。それは、穿って見れば、観客をただ感動させるだけの装置でしかありませんが、“堤色”に染められると、その装置すらコミカルで、どこか言い様のない皮肉を覚えます」と分析し「そうして見せ付けられた“親子愛”にさまざまな見方や解釈があるように思えてしまい、そこに今作品の根本である“貴方の目に見えている世界とは?”という疑問を投げ掛けているのだと感じました」とコメント。

そして、「私の原作がこうも面白い映像作品に生まれ変わるとは。原作を知らない方はもちろん、知っている方でも大いに驚かされる仕掛けが満載です。是非、心してご覧頂きたい! あと、灯衣ちゃんが! 可愛い!」とアピールしていた。

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