蒼井優、堺雅人を惑わす艶やかな芸者姿を公開「白塗り化粧は初めて」

公開:

4月にスタートする、堺雅人主演ドラマ『Dr.倫太郎』(日本テレビ系、毎週水曜22:00~)。この度、本作で新橋の売れっ子芸者・夢乃を演じている蒼井優の、艶やかな芸者姿が公開された。

芸者役は『龍馬伝』(NHK)で経験済みだが、「白塗りの化粧は初めて」だという蒼井は、「自分では見えないので、パッと鏡などを見るとびっくりしますね。自分でも慣れるのに時間がかかっているので、視聴者の方はもっと慣れないかもしれませんが、終盤までに馴染んでいただければ」とコメント。第1話では、堺が扮する主人公の精神科医・倫太郎、長塚圭史、松重豊、小日向文世らが演じる病院関係者をもてなすお座敷のシーンが登場。何日間かかけて特訓したという、しなやかで妖艶な舞踊を披露し、全員でお座敷遊び「電車ごっこ」にも興じる。

蒼井が演じる夢乃は、この座敷で倫太郎に出会う。著書も多数、テレビ出演もこなす人気精神科医の彼に、最初はお金目的で接近。それまで「恋愛」を一過性の精神疾患のようなものと考えていた彼の心を惑わせるが、お座敷では笑顔を振りまいている夢乃に実は隠された一面があり、その苦しみを癒やされるうちに、彼女もまた本気の恋に落ちていくことになる。

芸者姿に対する共演者の反応については、「大人の方が多い現場なので、皆さん、似合うと言ってくださいますが、それを真に受けるほど子どもではないので(笑)。自分自身を叱咤激励しながら、がんばっています」と謙遜。しかし、次屋尚プロデューサーは「蒼井さんの芸者姿は思っていた通り、いや、思っていた以上に美しく、このドラマへの期待がますます膨らみました。こんな女性ならば、倫太郎が心を奪われていくのも当然だと、いたく納得いたしました」と絶賛している。

蒼井は今回、芸者としてお座敷にいる時はその愛嬌で客を魅了するが、普段は別人のように愛想のない性格で、実は人知れず心に大きな傷を抱えているという難しい役どころに挑戦する。「瞬発力が要る芝居で、切り替えが難しいですね。1シーンの中でも変わったり、戻ったりするので。(脚本の)中園ミホさん、(演出の)水田伸生さんから高いハードルをいただいたので、きちんと正面から向き合いたいです。まだ手応えはありませんが(苦笑)、これからもっと深いところに潜っていくので、きちんと進めていければいいなと」と、役作りの苦労を明かした。

堺との共演について、以前に“緊張感と安心感を同時に与えてくれる”と語っていた蒼井。「いつもニコニコされていて、皆を包み込んでくださる方なんですけど、あの目が真っすぐこっち向いている、と思う時があって。目の奥からものすごい“圧”を感じるというか(笑)。これはどんな方に対しても同じですが、雑なことをしてはいけないなと思いました。お芝居していて、色々なものを与えてくださる方なので、それを自分がちゃんと受け取って返さないと、せっかく共演させていただいている意味がないと思うので、このシーンをどう見せるか、どう成立させるかを考えるのではなく、堺さんとどういう風にキャッチボールするかに集中すれば、自ずと結果は出ると思っています」と語った。

倫太郎と夢乃の関係性の変化は、このドラマの大きな見どころの一つだ。蒼井自身も、「倫太郎が精神科医として持っている“人生の方程式”のようなものが、どう崩れていくのかはやはり見たいですよね。そうさせる原因は自分なのでプレッシャーも大きいですが、描かれていない背景も想像しながら、倫太郎との時間の積み重ねを大切にしてやっていきたいです」と、改めて意気込んだ。

患者と真摯に向き合う精神科医・倫太郎の言葉は、ドラマの登場人物だけではなく、視聴者が心を癒やすことができるヒントにもなり得る。蒼井は、「私の周りにも、自分ではどうしても解決できないこと、友情では解決できないことに直面している人がいます。そういう人に、倫太郎という存在を知ってもらいたい。海外と比べて、日本は精神科に行くのはちょっと敷居が高いイメージがありますが、悩んでいる方がこの作品をご覧になって、固まってしまっている考えが1ミリでも動くきっかけになり、何かの解決に繋がれば嬉しいです。悪いところを手術で取り除いたからめでたしめでたし、という医療ドラマではないので、決してヒーローものではありません。身近なことと感じていただけるドラマになれるように、全力でがんばります」と、視聴者にメッセージを送っている。