高速道路に「サギ」が6種類!5000羽が大集結

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10月29日の『ダーウィンが来た!生きもの新伝説』(NHK総合、毎週日曜19:30~)は、「高速道路に5000羽!?サギ大集結」を放送。同番組は、日本国内の身近な自然から、世界各地の未知の自然まで実に様々な物語を紹介する人気ドキュメンタリー。

今回の主人公は、「サギ」。今、名古屋市近郊を走る高速道路に、5000羽ものサギが大集結しているという“衝撃の光景”が。集まるのはアオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、ゴイサギ、アマサギの6種類。毎年春から夏にかけて、蟹江インターチェンジの敷地内に巣を作り、ヒナを育てる。ここは日本最大級のサギの繁殖地だ。しかし、なぜこれほど危険な場所で子育てするのか? かつてサギは、田んぼが広がるのどかな里山に巣を作っていた。ところが、都市開発や住民とのあつれきによってすみかを追われていった。やがて、行き場を失ったサギたちがたどりついたのが高速道路だったのだ。

ここは、住宅地から離れていて、人への影響もそれほど大きくない。おまけに道路に囲まれているため、天敵のテンやイタチなどが近づきにくい。サギにとっては安住の地なのだ。人々も、鳥と車の事故を防ぐための工夫を施している。高さ5mのフェンスを設置して鳥が低く飛ばないようにしたり、「鳥注意」の看板やハイウェイラジオを利用したりして、ドライバーが驚かないよう注意を呼びかけている。

実は、サギがこの場所にこだわる理由がもう一つある。それは、高速道路周辺に広がる豊かな自然。コサギは田んぼで足を震わせてドジョウを追い出し、巨大なアオサギは長いくちばしで30センチもあるフナを串刺しに、体が小さく足の短いゴイサギは、田んぼの間の浅い水路で狩りをする。それぞれのサギが自分の特徴にあった狩りの場所を見つけ出していたのだ。やがて夏になると、巣立ちした子どもたちが大空を飛ぶための飛行訓練が始まる。高速道路という新天地で懸命に生きるサギたちの姿を追う。

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