波瑠「お手伝いができてよかった」“原爆の絵”を8Kで紹介

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8月6日(日)13時5分からNHK総合にて、波瑠東出昌大がナビゲーターを務める『“原爆の絵”は語る ~ヒロシマ 被爆直後の3日間~』が放送。20日に、渋谷の同局にて、同番組の試写会およびインタラクティブ8Kビューアーの操作体験会が行われ、番組ナビゲーターの波瑠が出席した。

“原爆の絵”とは、原爆の惨禍を生き抜いた被爆者たちが、自らの実体験を描き残したもので、現在およそ4200枚が広島平和記念資料館に所蔵されているが、劣化が進むなどしていて、展示されているのはごくわずかに過ぎない。そこで、今回8Kスーパーハイビジョンの超高精細カメラで、絵の細部まで丹念に撮影し、時系列に沿って被爆直後の3日間を追体験するようにたどっていく8K番組を制作。また番組に合わせて、NHKと資料館が共同で、このおよそ4200枚の「原爆の絵」全てを超構成画像で記録、データベース化。タブレット操作で検索することで、8Kモニターに広島の3D地図上に日時・場所情報とリンクさせて表示させるシステム「インタラクティブ8Kビューアー“原爆の絵”」が制作された。

波瑠は、「被爆者が自らの実体験を書き残した“原爆の絵“を保存し伝えていくという取り組みは、たぶん私の子どもであったり孫であったりという世代にもどんどんつなげていけると思います。“原爆の絵”は、描いた人たちの思いや記憶が肉づけされた生々しいものなので、8Kでできるかぎりそのままの質で何千枚という絵をで取り込んでいくっていう作業は、とても大変だったと思います。このような取り組みを少しでもお手伝いができて本当によかったなと思っています」とコメントしている。

大久保幸治氏(NHK広島放送局チーフ・プロデューサー)によると、この番組のきっかけとなった“原爆の絵”は、昭和49年にある1人の被爆者の男性がNHK広島に、自分の記憶・体験を絵で伝えたいと、1枚の絵を持ち込んだことが発端になったという。「毎年毎年絵は増え続け、今は4200枚にも上ります。今回8Kで改めて番組化するにあたりわれわれが大切にしたのが、絵に描かれた出来事を体感していただくということです。絵に描かれたことばですとか、絵に描ききれなかったことが手記のことばをベースに、よけいな説明を一切いれず、時系列で8月6日からの3日間が何が起きていたのかを静かに感じていただける番組にしようと思いました。1人でも多くの方に、絵の奥にあった出来事を感じていただき、語り継いでいく何かのきっかけにできればなと思っております」とあいさつした。

同番組は、8月6日(日)13時5分~13時48分(NHK総合)のほか、スーパーハイビジョン試験放送でも7月31日(月)から随時放送される。

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