刑務所などに「差し入れ」を届ける代行業、様々な思いが託される場面をカメラが追った

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経済格差の拡大、人間関係の希薄化など、不安だらけの現代社会……「生きづらさ」を抱える全ての人に向けた新しいスタイルの福祉番組『ハートネットTV』(NHK Eテレ 20:00~20:29)。10月13日(火)は、「誰かが私を待っている~差し入れ代行 中野瑠美さん~」を放送する。

刑務所や拘置所に居る人達が心待ちにする“差し入れ”。施設の被収容者に対して、家族をはじめとする塀の外の人が、本や生活必需品などを届ける事。

大阪府に暮らす中野瑠美(なかの・るみ)さん(42)は、その家族や友人の依頼を受けて、差し入れを代わりに行っている。寄せられる依頼は、多い日で1日10件ほど。依頼を寄せてくるのは「刑務所の中の幼馴染みに手紙を出したいけれど、受刑者の友人がいる事を周囲には知られたくない」と語る女性など。誰にも話せない事情をもって、相談に訪れる。

実は瑠美さん自身も、覚醒剤取締法違反で12年間刑務所に服役していた過去があり、心のよりどころを失くした時、支えとなったのは“自分を待っている人がいる”という「つながり」の実感だったと明かす。

番組では、家族や友人の“代わり”となり施設の中に居る人と、外の人の仲立ちとして、支えようとする瑠美さんの姿を見つめるとともに、誰かがつながっていることが希望となり、再び前に進むきっかけになっていくことを伝えていく。

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