永井豪の原画を前に園子温が大興奮『SWITCHインタビュー 達人達』で夢の対談

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7月11日(土)放送の『SWITCHインタビュー 達人達(たち)』(NHKEテレ)に、映画監督の園子温(53)と漫画家の永井豪(69)が出演する。同番組は、異なる分野で活躍する2人の“達人”が出会い語りあうだけでなく、番組の前半と後半で話し手・聞き手を逆転するクロスインタビュー。

「新宿スワン」、「リアル鬼ごっこ」、「ラブ&ピース」など、今年だけで4本の映画が公開される園監督。「紀子の食卓」で吉高由里子、「愛のむきだし」で満島ひかりを女優開眼させ、「ヒミズ」では当時無名だった10代の二階堂ふみと染谷将太にベネチア映画祭の最優秀新人俳優賞をもたらすなど、その演出手腕には定評がある。そんな園監督の今回のお相手は「ふがいない子ども時代、こんな自分でも生きていていいんだと思わせてくれた人」とリスペクトしてやまない“漫画家・永井豪”。

永井は、「デビルマン」「マジンガーZ」「キューティーハニー」などで一世を風靡し、一時は週刊漫画雑誌5誌同時連載という前代未聞の試みをやってのけた男。「デビルマン」の新作をはじめ、69歳の現在も3本の連載を抱える現役だ。永井の仕事場でヌードのペン入れや、「ハレンチ学園」などの原画を目撃した園は大興奮。「先生が描く女性がいつのまにか理想像に。同じような人を無意識に探している」と打ち明ける。

また、「このコマ覚えてる!」「カット割りはまるでヌーベルバーグ」と、永井の漫画が映画監督・園子温に与えた影響の大きさが浮かびあがる。実は永井、「まず映像が見えてくる」。自分はそれをコマ割りに落とし込んでいくだけなのだという。「デビルマン」のような作品を描いていると自分のインナースペースにどこまでも下りて行かざるを得ず、思いも寄らないものが出てきて苦しい……など創作の衝撃の舞台裏が語られる。

後半は、園のアトリエへ。実は永井は筋金入りの映画好き。監督をやってみたくて「極道忍者ドス竜」というビデオ作品に挑戦したこともあるが、漫画と違い全く自分の思い通りに動いてくれない役者を、どう演出すればいいか分からず途方に暮れたという。園は「生きている相手なので、花に水をやり続けるように『愛しているよ』『君の裸は美しいよ』と毎日言わなくてはいけない」。愛犬家殺人事件をモチーフに人間の狂気を描いた出世作「冷たい熱帯魚」は、「やりたくなかった企画」「園子温らしい、なんて言われると心外」、などなど衝撃の告白を連発。「まだ自分の映画を作れていない気がする」「仕事は質より量」と、尽きない情熱を語る。

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