戦後70年、あらためて沖縄戦の実態に迫る

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6月14日(日)の『NHKスペシャル』(NHK総合 21時)は、「沖縄戦 全記録」を放送する。70年経った今も続々と見つかる物言わぬ遺骨。なぜ、9万人超もの住民の命が奪われるに至ったのか……。太平洋戦争中、地上戦としては最大の民間人犠牲者を数えた「沖縄戦」の実態に迫る。

日本軍は沖縄戦を、本土進攻までの“時間稼ぎ”と考えていた。しかし戦争も末期、兵力不足は深刻で、女性や子どもまでも戦場に動員。軍民が“一体”となった状態で持久戦を行った結果、住民の犠牲が激増していた。一方、沖縄戦を短期間で決着させようとしていたアメリカ軍。住民の犠牲を極力避ける方針を掲げていたにもかかわらず、実際に戦闘が始まると、ゲリラ的戦いを繰り広げる日本軍に手を焼き、攻撃は無差別に。地形が変わるほどの砲弾の雨を降らせ、日本兵と住民が混在する洞窟を焼き尽くすなど、戦いは凄惨なものになっていった。

番組では米軍が撮影した膨大な未公開フィルムと1,000本にのぼる住民たちの生々しい証言テープ、「映像と音声」で沖縄戦を再構築しながら、日米の兵士たちを狂気へと追い込み、南の島を悲劇の戦場に変えた“軍民一体”の地上戦の真実が明らかに。

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