里中満智子の漫画がNHKとコラボ、主人公の声は水樹奈々

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今年3月、漫画家・里中満智子のライフワーク「天上の虹」が32年間の連載を終えて完結。主人公、1300年前の女帝・持統天皇、サララ皇女役に水樹奈々を迎え、歴史情報番組『歴史秘話ヒストリア』(NHK総合 毎週水曜22時~22時43分)とコラボが実現、5月28日に渋谷の同局で行われた試写会に、里中と渡邊あゆみアナウンサーが出席した。

渡邊が、「今回このヒストリアと「天上の虹」の両方を読み見て、今に至る独立国家をきちっと色々な体制を色々な面から作っていったのが、この天武そして持統に至る30数年って、すごく大切な時期だという事を知ったんですけれども……」と切り出すと、里中は、「本当にその通りで、我が国が存続するかどうかの最大の危機の時代だったと思うんです。本当に外も内も大変で、いつも大変なんですよね。そんなに安定した時代はそうそうないのですけれども、わけてこの時代は本当に大変な時代で、大変な時代だという事すらあまり実感として知られていない。歴史の年表の中の数行で済まされてしまう。白村江の敗戦 以降、遣唐使再開に至るまでの歴史上編纂、都造り、律令制を整える、この苦労は大変なんですよ。明治維新どころの騒ぎじゃないと私は思うんですけれどもそれが知られていない。私たちの国はどうして、今この形として成り立っているのかという原点がそこにあると。それを見直す事で、日本の文化とかそういうものを見直すきっかけにもなると思うのですが、もっともっと知られてほしい時代ですよね」と語った。

小中高生のファンも多い同番組。今回のコラボ実現について、里中は「入り口として楽しんで頂いて、そこから本格的に皆さんがそれぞれ色々な事を勉強して頂くといいなと思います。私自身も確かに思春期の頃から歴史は好きでしたが、いきなり参考書とか専門書を読んだ訳ではないんです。入り口はドラマだったり映画だったり小説だったり、そういう所から入っていったんですね。だから入り口として馴染んで頂ければ本当に幸せだなと思います」とメッセージを送った。今回制作された「古代日本 愛のチカラ~よみがえる持統天皇の都~」は、6月10日に放送される。

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