桂米朝さんをしのび、NHKが特別番組を放送

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3月19日に肺炎のため死去した人間国宝・桂米朝さんをしのんで、NHK総合では4月4日(土)15時5分から、特別番組『桂米朝さんをしのんで』を放送する。

1947年、四代目・桂米團治さんに入門。大学在学中に評論家の正岡容さんに入門していた米朝さんだったが、落語家の人数の少ない状況に自ら演じ手の道を選んだ。埋もれていたネタを次々と発掘し、熱心に弟子を育成し、歌舞伎、文楽、狂言などの他の芸能分野との交流を深めた。そして数多くの著書を残し、DVDやCDに数多の実演を残した。そのとおりに演じれば、うまく行く教科書がそこに出来上がった。米朝さんが「上方落語・中興の祖」と呼ばれた理由はそこにある。自己実現のために落語を演じたのではなく、世界に残すために落語を演じたのだ。

番組では、生前、米朝さんと親交の深かった各界の著名人などのインタビューとNHKに残された名演を通じて、米朝さんのたどった足跡を振り返る。

【出演予定】加藤武、坂田藤十郎、三遊亭圓歌、正司照枝、正司花江、高石ともや、竹本住大夫、桂ざこば、桂米團治

【演目】「軒づけ(のきづけ)」(昭和57年11月5日)「住吉駕籠(すみよしかご)」(平成13年7月21日放送)

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