『君の名は。』地上波初放送決定!新海監督「“リアルタイム感”を楽しんで」

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2016年8月に公開され、歴史的な大ヒットを記録した、新海誠監督の長編アニメーション映画『君の名は。』。その超大作を、2018年1月3日(水)21時からテレビ朝日系にて、地上波初放送されることがわかった。

同映画は、国内興行収入250億円を突破。2016年の興行収入1位、そして日本映画史上歴代2位という大記録を打ち立てた大ヒット作品。主人公は、田舎暮らしの女子高校生・三葉(声・上白石萌音)と、東京に住む男子高校生・瀧(声・神木隆之介)。出会うはずのない2人は夢の中で互いの身体が“入れ替わる”という不思議な体験を繰り返すうち、いつしか恋に落ちていく。

そんな2人の恋と奇跡のストーリー、緻密で美しい映像が世代を超えて支持され、異例のロングランヒットを記録。映画の音楽を担当したRADWIMPSの楽曲『前前前世』も大ヒット、ハリウッドでの実写映画化も決定するなど、その人気は国内にとどまることなく、全世界で大旋風を巻き起こした。社会現象にまで広がったこの作品を生み出した新海誠監督にも注目が集まり、現在、監督の15年の軌跡をたどる『新海誠展』が、東京・六本木の国立新美術館で開催中だ(~12月18日)。

地上波初放送に当たって、新海監督は「自分が子どもの頃はテレビで観る映画はとても楽しみでしたし、そこでしか知ることができなかったものもたくさんありました。そういう意味では、自分が子ども時代に受け取ったものを、今度は自分が違う世代の方たちに届けることができるようになって、ようやく大人になれたような、幸せな気持ちを感じます」と、喜びの思いをコメント。

監督はまた、「映画はとても能動的なメディアですが、テレビはもっとカジュアルで暮らしの場にある存在。想像もつかないほど多くの方々が、想像もしていなかったぐらいこの作品を好きになってくれるかもしれないと思うと、未知の視聴者との出逢いが楽しみです」と語り、「同じ時間に何十万人、何百万人の人が観るという“リアルタイム感”を楽しんでいただければ……」と呼びかけている。世界中を感動の渦に巻き込んだ『君の名は。』は、まさに新しい年の幕開けを飾るにふさわしい名作だ。

<新海誠監督のコメント全文>

――地上波初放送への思いは?

「地上波のゴールデンタイムに自分の作った映画を観ていただけるなんて、これまで想像したことがありませんでした。でも、自分が子どもの頃はテレビで観る映画はとても楽しみでしたし、そこでしか知ることができなかったものもたくさんありました。そういう意味では、自分が子ども時代に受け取ったものを、今度は自分が違う世代の方たちに届けることができるようになったのだなと思えて、とてもうれしいですね。ようやく自分が大人になれたような、そんな幸せな気持ちを感じます。一方で、皆さんがこの作品をどんなふうに観てくださるのか、少し緊張も感じます。映画は自分でチケットを買って観に行く、とても能動的なメディアだと思うのですが、テレビはもっとカジュアルで暮らしの場にある存在ですし、どんなふうに観ていただけるのか、とても興味深いですね。でも、想像もつかないほど多くの方々が、想像もしていなかったぐらいこの作品を好きになってくれるかもしれないと思うと、未知の視聴者との出逢いが楽しみですし、何が起きるのかちょっとドキドキしています」

――初めて『君の名は。』に触れる視聴者、そしてすでに作品のファンである視聴者それぞれにメッセージを!

「この『君の名は。』はひとりで観ていただいても、大切な誰かと2人で観ていただいても、ご家族揃って観ていただいても、それぞれに何か大事なものを見つけてもらえる作品だと思っています。新年の放送では同じ時間に何十万人、何百万人の人が観るので、いろいろな感情が同じ瞬間に起きる……。そんなにも多くの人と作品を共に楽しむのは、繰り返し映画を観た方にとっても初めての経験だと思うので、“同時代感”、“リアルタイム感”みたいなものを楽しんでいただければ。僕もそれを楽しみたいと思います。でも実をいうと、自分の作品は、いろいろ気になってしまって改めて観ることができないんです。今のところ1月3日は1日中、テレビもネットも見ないようにしようと思っていますが……誘惑に勝てずにチャンネルを合わせてしまうかもしれません(笑)」

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