『遺留捜査』糸村&村木の掛け合いが「熟年夫婦」と話題

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上川隆也が主演する刑事ドラマ『遺留捜査』(テレビ朝日系列、毎週木曜20:00~)の第4シーズンが現在放送されているが、上川演じる糸村聡のキャラクターがブレずに変わらない中、同じく視聴者がこの作品でブレずに楽しみにしているのが、甲本雅裕演じる科学捜査研究所係官の村木繁と糸村の“絶妙なやり取り”だ。

京都を新たな舞台にした今シーズンも健在で、7月27日に放送された第3話でも、この2人のやりとりに「熟年夫婦みたい」「糸村・村木コンビの漫才……もとい、掛け合いがあって良きかな」「上川さんと甲本さんが大好き。ふたりのやりとりで1話分あればいいのに」などのコメントがインターネット上にあがっている。

この作品は、風変わりな刑事・糸村が、事件現場に残された“遺留品”が持つ意味を徹底的に探り、声なき遺体が訴えたかったメッセージを代弁していく人気シリーズ。2011年4月クールの水曜21時枠に颯爽と登場し、最高視聴率17.0%を記録。その後、視聴者からの熱い要望に応え、東京の月島を舞台に第2シーズンを木曜ドラマ枠(木曜21時、2012年7月クール)で最高視聴率13.7%。続く、第3シーズンは再び水曜21時枠(2013年4月クール)で放送され、最高視聴率14.6%をマークしている。その後は、スペシャルドラマとして日曜エンタ枠(日曜21時)で3作、土曜21時枠で1作が放送され、毎回、反響を巻き起こしてきた(※いずれも関東地区 ビデオリサーチ調べ)。

そして、この7月からは、『科捜研の女』『京都地検の女』など、人気シリーズを数多く輩出している木曜ミステリー枠(木曜20時)に満を持して登場しており、これでテレビ朝日の“ゴールデンタイム”のドラマ枠全てに登場したことになる。

この第4シーズンは京都が舞台。歴史と文化が息づく古都で、糸村の新たな活躍が始まっている。糸村が着任したのは、強行犯捜査を担う京都府警捜査一課の中にあって、特殊な事情のある案件に優先的に投入されるチーム“特別捜査対策室”、通称“特対”。世間の耳目を集めるような派手な事件から、高度な情報管理が義務づけられる隠密捜査、他府県との合同捜査などを担当する、プロフェッショナル集団で、難事件を鮮やかに処理することから“火消し”ともよばれている部署で、ここでもマイペースな糸村は健在だ。

そして、村木を演じる甲本も、舞台を京都に移した『遺留捜査』に続投。先日、六本木のテレビ朝日本社にて行われた記者会見では、今回の出演決定をスタッフから聞いた時のようすについて、甲本は「京都には凄い“科捜研の方”(『科捜研の女』=沢口靖子)がいるじゃないですか!」とジョーク混じりに喜びつつ、「毎回、糸村さんとのシーンは変わらないものがあります。だからこそ、みなさんに新鮮に見ていただけるように、(上川さんと)毎回話をしながら楽しくやらせていただいています」と語っていた。これに対し、上川も「彼がいないことには、『遺留捜査』らしさを失ってしまいますので、本当に京都に来てくれて良かったと思っています」と、照れくさそうに話していた。

実は、会見が行われたこの日、同じくテレビ朝日内で、一般の視聴者を招待した特別先行試写会を実施。その試写会の後、上川がトークイベントを開催。その中で、ファンからの質問に答えるという企画もあり、なかでも村木とのシーンについての質問が多くあがっていた。毎回彼らのやり取りを楽しみにしているファンが多く、上川は、「断言してもいいですが、2人のシーンは台本のとおりに演じたことがないです。僕と甲本さんとで、“こうしてみたらどうだろうか”と散々話し合ってから撮影しています」と秘話を披露し、客席からは驚きの声が上がっていました。

今回放送された第3話でもその“やり取り”が鉄板ネタのごとく登場。今回は、子ども向け科学番組のMCとしても人気の大学准教授・梨田智也(袴田吉彦)の刺殺体が、自宅マンションで発見されるという事件が発生。梨田の女性関係はすこぶる派手で、特別捜査対策室は異性トラブルの線で捜査を進めることになったが、糸村だけは、被害者の部屋に落ちていた“やじろべえ人形”が気になってしまう……。まもなく、殺された梨田の同期で、かつて研究パートナーでもあった栗原篤志(平岳大)が捜査線上に浮かぶが、10年前、梨田と栗原は大学の名誉教授・冨田孝二郎(下條アトム)の推薦により、共に大手化学メーカーへ。そこで大学が主導する新型エネルギーの研究に打ち込んでいたが、10カ月前、梨田だけが大学に戻って准教授に就任。梨田が第一線の研究から退いたのは、ひそかに不倫関係にあった栗原の妻・恵(陽月華)が謎の爆破事件に巻き込まれ、不慮の死を遂げたショックによるものと考えられていた。そんな中、糸村は恵が梨田と同じやじろべえ人形を持っていたことを知って……という内容だった。

糸村は、現場に落ちていたやじろべえが何かしらの結び付きがあると捜査。そこで、やはり鑑定を村木に依頼。村木は、栗原が残したPCのパスワード解析に時間を要ししていたため、いつも以上に忙しそうであったが、糸村は空気を読まずに、村木に鑑識依頼。嫌々鑑定する村木に対し、なんとも思っていなそうな糸村とのやり取りはまるで漫才のよう。

村木:(そのやじろべえ)見えないところに置いといて下さい。やらないって事ですからね!

糸村:(ほぼ聞こえていないような感じで)ついでにお願いします!

このコントのようなやり取りに、「糸村さん可愛すぎだし、村木さん可哀想だけど可愛すぎ」「安定の“村糸ちゃん”可愛かった」「今日も面白かったね、糸村さんと村木さん♪」「糸村さんと村木さんの掛け合いホント好き」「糸村さんの“誰かが言ってた”という名言? で結局鑑定しちゃう村木さん。可愛いくってしゃあない!」というコメントが多くあがっており、平均視聴率は、10.9%だった(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。

[第4話のあらすじ]
京都財界の有力者・竹原総二郎(団時朗)が、自宅に押し入った強盗を猟銃で射殺する事件が発生。竹原は強盗がナイフで襲いかかってきた際、はずみで壁にかけてあった猟銃が落ちてきたと証言。その猟銃を慌てて拾い上げて強盗犯を撃ったと話し、正当防衛を主張しますが、玄関にカギがかかっていたこと、強盗犯は靴を脱いで家に上がっていることなど、不審な点が多々浮上する。

まもなく射殺された強盗犯は、窃盗の前科を持つ石橋啓介(辻本祐樹)と判明するが、糸村は石橋が左手に握っていた金色のチェーンが気になる。科捜研係官・村木に鑑定してもらったところ、そのチェーンは数百円程度のメッキの安物で、石橋はどうやら死の間際、身に着けていたネックレスを力まかせに引きちぎり、そのチェーンを左手に握りしめたことがわかった。その後、糸村は石橋が生前、そのチェーンに母からもらった宝物のコインをつけてネックレスに加工し、大切に身に着けていたことを突き止めるが、現場にはコインは落ちていない。いったい、コインはいつ消えたのか!? 1枚のコインの謎から、糸村が秘められた衝撃の真実を暴いていく。

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