マリコの自供に「科捜研・完」!? まさかのスタートに視聴者困惑

公開: 更新:

皆さんは、「微表情学」という言葉をご存じだろうか? 微表情というのは、0.2秒未満のごく短い時間に顔の一部に現れる表情のこと。どんなに意識したとしても、隠されていた感情が、本人すら気づかないうちに「微表情」として表れるという。そこから相手の本心を明らかにし、臨床・応用事例を研究していくのが「微表情学」。10月20日からスタートした、沢口靖子主演のドラマ『科捜研の女』(テレビ朝日系列、毎週木曜20:00~)でも、この「微表情学」が取り上げられた。

今回、第16シリーズとしてスタートしたこのドラマは、京都府警科学捜査研究所(通称・科捜研)の法医研究員・榊マリコ(沢口)を中心とした、ひと癖もふた癖もある研究員たちが、法医、物理、化学、文書鑑定などの専門技術を武器に事件の真相解明に挑む姿を描いたミステリー。1999年のスタート時から根強い人気を誇っており、現行のテレビドラマでは最も長く続いている長寿シリーズとなっている。そして、今シーズンは、「マリコ VS スペシャリスト」がテーマ。毎回各界のスペシャリストが登場し、第1話では、尾美としのりが「微表情学」の研究者・矢萩准教授役で出演し、“表情の科学”が紹介。ちなみに、初回の平均視聴率は11.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。

冒頭は、マリコがなにやら取り調べを受けているシーンからスタート。「はい、私がやりました!」と真剣な表情で自供するマリコに対し、ネット上では「科捜研・完って思った」「驚かされた!」「最高の展開でスタート!」と困惑する視聴者も多く見られたが、実は、“微表情”研究のエキスパート・矢萩による実験だった。京都府警本部長・佐伯志信(西田健)の招きで来た彼は、人間の顔にほんのわずかな瞬間だけ浮かぶ微表情から感情を読み解くシステムを開発した専門家で、マリコを実験台に“微表情”を解析し説明していたのだ。

ネット上では、「微表情の演技って大変そう」「微表情で感情読み取られるって怖い」という声もあったが、この“微表情”が、過去に海外ドラマでも取り上げられたテーマだったこともあり、「ライ・トゥ・ミー(海外ドラマ)を思い出す!」「好きな内容!」という反応も。

ストーリーは、ある日、京都市内の造成地で白骨死体が発見。マリコや土門刑事(内藤剛志)らがすぐに臨場したものの、警察が到着するより前に野次馬が多数押しかけ、現場を荒らしていた。いったいなぜあんなにも野次馬が駆けつけたのか!? 調べると、“タルンカッペ”という謎のハッカー集団が京都府警本部のネットワークに侵入し、白骨遺体発見の報を動画サイトに投稿していたことが発覚。一方、マリコたちの鑑定の結果、遺体は30代~40代前半の男性と判明。22年~18年前に撲殺されたとわかるが、当時の行方不明者と照合したところ該当者は見つからなかった。その矢先、タルンカッペが新たな動画をアップ。今度は“英洛大学”にハッキングし、学生の成績データを流出させていた。

奇しくも英洛大学は矢萩が教鞭を取っている大学で、マリコは早くも矢萩と再会し協力を求めたが、その直後、矢萩のゼミの学生で「美人すぎる巫女」として有名な桂井萌衣(岡本怜)が誘拐されるといった事件が発生。インターネットの動画で犯行予告を流し、身代金は一般市民から「お賽銭」のかたちで集めるという、奇妙な「劇場型」の誘拐事件に……という展開に。

PICK UP